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アナログレコード巡礼の旅

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Neil Young その8   American Stars' N Bars

ニールヤング御大の名作「On The Beach」 自分的苦手な迷作(笑)「Tonight The Night」そして前回の「Zuma」の次に1977に出たアルバム、僕の記憶では高校の1年か2年頃に初めて買ったニールのアルバムがこれです。

(実際はこの間に一瞬で空中分解したスティルス&ヤングバンドのアルバムがあります、これは凄く好き)


まさにニールヤング初体験がこのアルバムです、たぶんリアルタイムで買ったと思います(たしか日本盤)。43年も前の事です。

何故、これを買ったか?というと何かの番組でニールの「ライクアハリケーン」の映像を見て、その衝撃があまりにも凄まじく、ぶっ飛びの演奏をレコードで聴いてみたい。という理由だったと思います。

そしてレコを買いに行ってさらに衝撃。


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はたして、純情な高校生がこんなエロい(というより下品)なジャケのレコード買っていいのだろうか?

でも買ったのです、そしてクラスのロック好きの間で「よくあのレコ買ったなー」とヒーローになったんです(たぶんそんなとこです)

ガラスの上にニールが顔をつぶしてくっつけ、パ〇ツ丸見えのウエイトレス風の女をを真下から捉えたショット。二人とも酒(またはドラッグか)で目はいっちゃってます。そしてその向こうに大宇宙。

なんかスゲぇージャケですわ。しかし今じっくり見ると、エロさというのはスカートが風でめくれるチラリズムのほうがはるかに僕は好きですね(そんな事どーでもえーわ)



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こちらも、まったく理解できない写真。インディアンとテント(ティピー)と湖と、険しい山脈。なんか脈路がありそうで、なさそうで。

もう深く考えるのは辞めにしたいところです。



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スリーブのクレジットと曲目。これがまた見ずらい、大方のメンバーはクレイジーホースを主体とした曲とドブロ、スチールのベンキース。ベースはティムドラモンド、などのこれまた取り巻きのメンバーによる曲もあります。

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つまり、このアルバムは特にコンセプトはなくて、あくまで寄せ集め(それを言ったらおしまいですが)なのです。


74年から77年にかけて未発表に終わった「ホームグロウン」(もうすぐ奇跡の発表があります)そして「クロームドリームス」などのセッションなどから集めた曲なのです。リンダやニコレットさらにエミルーもコーラス付けている曲がありますが、そこらもまとめてついでに「ライクアハリケーン」入れてやっつけで出した(と思う)作品です。


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もう裏は何を意図しているのかさっぱり不明。左上の人物はいったい誰なんだ? 右はサンクスクレジットであるのは理解できるのだが。




このアルバムは「ライクアハリケーン」が入っているのでそれだけで価値がある。という人もいますが、自分的にはA面のカントリー風な感じも凄く好きになって、その後の(後追いの)ハーベスト、アフターザゴールドラッシュも、すんなり入れたのです。
逆にB面もエレクトリックなニールの神髄が聴けて、最初にニールヤング聴くにはかえって良かったのではないかと、今は思ってるのです。


曲順です。
A面
-1 The Old Country Waltz
-2 Saddle Up The Omino
-3 Hey Babe
-4 Hold Back The Tears
-5 Bite The Bullet
B面
-1 Star Of Bethlehem
-2 Will To Love
-3 Like A Hurricane
-4 Home Grown


A-1 そのままズバリカントリーのワルツです、コーラスはリンダとニコレット。ほのぼのとしたニールらしいカントリー風味な曲。

-2 これもカントリー風な楽曲、コーラスも同じでしょう。

-3~4 低音でニールって声がよくフラットするんですけど、これもそんな感じ。でも楽曲はいい感じ。

A面はすべて1977年のクレイジーホースとの録音で新たにレコーディングされたものです。このようなカントリー風は後の「Old Ways」などにつながっていくのでしょう。

B-1 邦題はベツレヘムの誇り。いかにもエミルーが出てきそうなカントリー風。やっぱこーいうカントリーにはエミルーだよなー

-2 ニールの得意な大宇宙空間的な広がりを見せるアコなナンバー、ズマでのコルテスザキラー、その後のパウダーフィンガーを思い出させる。

-3 ニールのすべての楽曲の中でもベスト5、さらに言うならエレクトリックなニールでは燦然と輝く1位と言っても過言ではない弩級の名曲。初来日では当時未発表曲だったこの曲をやり観衆を唸らせました、グリーンディルのツアーは名古屋飛ばされてので武道館まで見に行き、この曲を生で聴けました。
ちなみにこの時のツアーは福岡、大阪、東京の数回の内2回しかハリケーンやらなかったはず。それをみれた僕は幸せです。

-4 特にどうという事ない曲ですが、未発表アルバムの名前と同じタイトル曲なので気になる。

B面は年代も寄せ集めですが-2~-3のつながりは本当に素晴らしい。録音された時期は違いますが、まさに対をなしているようだ。

じっくり聞いてみると、かなりカントリー風味な作品でもありますがやはりB面の2曲に尽きるでしょう。


レーベルです。 USリプリーズのWマーク入り カタログNoはMSK-2261。マトは両面2です。


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実は最近ニールの新譜、またはそれに近い年代のもの(主に2000年以降)のレコードをせっせと買っています。


ホームグロウンももう出ている(勿論LPで)はずですので購入するつもりです。


そして今後のレコライフですが、少し考えを変えて今でも活躍する好きなアーティストの作品はなるべく新譜も買っていこうかなー。と思えてきました。


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ただしCDに比べレコは倍くらいの値段するので財布に厳しいのが難点です。


ちなみに今月は給付金が入ったので新しめのU2を4枚ほど大人爆買いしてしまいました(汗)。



購入レコ屋 忘れました。












# by naruru-kato | 2020-06-20 20:13 | Neil Young | Comments(8)

Tom Waits その3      Nighthawks At The Diner

ようやく今回の企画、最後の作品にたどり着きました。今回はトムウェイツの3枚目の作品で2枚組ライブです。

ただし、ライブといってもスタジオにお客(またはスタッフか?)を入れて全て新曲を演奏するという斬新なアイデアのライブなのです。


邦題は「娼婦達の晩餐」うーん、凄い邦題だ。担当者はどんな気持ちでこのタイトルをつけたのであろうか?(たぶんセカンドアルバムのジャケの印象が強かったのでは)

タイトルをそのまま訳すとたぶん「食堂で夜更かしする人」という感じらしいが、それが娼婦になってしまうのが怖い。


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カウンターの上の赤い壁と、トムの手前のガラスの赤い枠が妙にマッチしていて素晴らしいジャケです。

どことなく、トムが一人で珈琲飲んでる席にいきなり3人が相席になり盛り上がってる、「参ったなー」という感じのガラス越しの主人公。そんな感じに見えるのは僕だけでしょうか?


お店は、アメリカにはどこにでもあるであろうダイナー、雰囲気は抜群です。ウェイトレスはアメリカングラフティに出て来るようなローラースケートを履いているに違いないであろう。

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ところで今まで全く気付かなかったのですが、ジャケの右下に酔っぱらってベンチで寝ているような女性が? 偶然映ったのか、ヤラセかは知りませんけど(笑)


裏ジャケです。

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黒を基調とした渋すぎるデザイン。録音はレコードプラントとウィリーハイダーの二つのスタジオで収録と書いてあります。


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このライブは曲と曲の間にイントロという部分があり、それはこれから始まる曲のMCのようでもあり、短編小説をトムが読んでいる風でもあり、それに客が反応し、(異常に)笑ったりしてそのまま次の曲に繋がる。というスタイルです。


しかもこのイントロという部分、かなり長くて、そこの部分の歌詞カードはついていなく(どうせ訳せないので同じだけど)、どこからが曲なのかよくわからない箇所も多く、僕のように英会話全くダメな人間にとって、非常に辛いのです。


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まぁそれでも作品自体のポテンシャルは素晴らしく高く、逆に聞き流しています。


曲調は完全なジャズの小編成スタイル。ドラムス、サックス、ウッドベース、ピアノで固められてます。


前作の延長線上にあると思われ、ジャジーなトムが好きな人には絶対的にお薦めのアルバムになっています。


曲順です。

A面
(Opening Intro)
-1 Emotional Weather Report
(Intro)
-2 On The Foggy Night
(Intro)
-3 Eggs And Sausage

B面
(Intro)
-1 Better Off Without A Wife
-2 Nighthawk Postcards

C面
(Intro)
-1 Warm Beer And Cold Women
(Intro)
-2 Putnam Country
-3 Spare Parts I

D面
-1 Nobody
(Intro)
-2 Big Joe And Phantom 309
-3 Spare Parts Ⅱ And Closing





A-1 オープニングイントロ(お客が異常に笑ってる)から1曲目にそのままの流れで続く。どこが曲の始まりかさっぱりわからない(汗)

-2 次のイントロもほぼ弾き語りの歌、または朗読。そのまま知らない間に曲に入ってる(また汗)。アコを基調とした渋すぎるナンバー。これ好きだな。

-3 ここでのイントロは、もう客の大爆笑。何言ってんだ? この曲は一発で曲の頭がわかります。最初の1小節がそのままアルバムのタイトルです。
夜のダイナーで食べてる「スクランブルエッグとソーセージ」の事を歌っているのだろうか? ピアノが凄くイイです。

B-1 イントロでのピアノソロ(結婚行進曲)が流れからいかにもファーストアルバムっぽい曲調のこの曲。しかしタイトルは「妻はいない方がいい」という皮肉がトムらしい。

-2 11分以上の長尺な曲。歌詞もものすごく言葉の洪水、途中で転調しさらにジャズ度を増します。

C面
-1 「ビールはぬるくなってしまい、女は冷たい」というタイトル。その感じよーくわかりますねー。曲もすごく良くできていて最高です。

-2 調べてみたら「Putnam Country」というのはアメリカのフロリダ、インディアナ、などの九つにある同じ名前の郡らしい。曲にコカ・コーラとかハンクウィリアムス、イエローキャブとか知ってる単語がたくさん出てくる。何が歌われているか知りたいです。(日本盤には翻訳ついているのだろうなー)

-3 これも完璧なジャズです。観客の手拍子がいささか邪魔です(笑)

D面
-2 最後の曲、アコのアルペジオが心地いい。これもイントロから知らぬ間に曲に入る。しんみりとしたいい曲です。

-3 アンコール的、または幕引き的なトムのMC、メンバー紹介でこのステージは終わります。

なんか聴いている方も同じスタジオに居るような気がしてくる見事な作品です。勿論、捨て曲一切なしです。


レーベルです。

アサイラムのオリジナルWマーク入り。カタログNoは7E-2008です。マトは不明です。


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トムウェイツは今まで2回しか来日していないはずです、このようなライブでは英語がわからなければかなりキツイと思うのですが、当時のML詩を読むと観客の熱意と期待に見事にトムが答えた素晴らしいステージであった。と書いてあります。



見てみたかったなー。と思いますが、トムが来日した頃は自分はリッチー&レインボーで拳振り上げていたので縁はなかったですけどね(爆)




ようやく、複数枚ライブシリーズこれで終わりです。結構しんどかったですが、途中で挫折しなかったので良かったです。


次からは自分的な王道路線を少しまたやろうと思ってます。



購入レコ屋  ヤフオク


参考文献   アサイラムレコードとその時代














# by naruru-kato | 2020-06-12 20:49 | Tom Waits | Comments(8)

Laura Nyro その5    Live At The Bottomline

ローラの正式リリースでは2枚目のライブアルバムです。1989年リリース 1984年「マザーズスピリチュアル」を発売後一線から一時引退。家庭に入り主婦になりますが、4年ブランクを経て発売したのがこのアルバムなのです。

レコ屋さんでこのライブ探している事伝えましたが「レコでは探すのは難しい」と言われましたがなんとか探してくれました。CD時代なので尚更でしょうね。当然日本盤もCDのみです。



ローラはこの時のツアーでは、まず腕慣して的にライブを進めそのメンバーでスタジオに望むつもりでいたらしいですが、ライブの出来が思ったよりも素晴らしいので、まずはライブでの発売を望みます。


しかし当初所属のコロンビアはライブアルバムに難色を示し、新規スタジオ盤のリリースを要求します。当然契約も残っていました。そこでA&M系のサイプレスというレーベルからこのアルバムに限り発売するのです。


録音はツアー後半のNYの名門クラブ「ボトムライン」です。勿論名古屋のお店は姉妹店です。


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この時のライブの映像を見ましたが、多少横に成長したローラ(笑)。ママキャスが頑張ってダイエットしたくらいか(笑)

まぁこの時点で「おばさん」なんでそこらはしょうが無い。


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バックバンドもちりばめられた結構素敵なジャケです。


が、しかし、マイナーレーベルの為かはたまた予算か?2枚組なのにシングルジャケです(泣)



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裏ジャケです、ほとんど「やっつけ仕事」的なデザイン。」マイナーレーベルなんで仕方ないでしょう。たぶん予算も少なかっただろうし。




付属で歌詞カード、クレジットはついていました。

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このライブでは既存曲はもとより、新曲も多く(ブランク中に曲作りはしていた)また、古いカバー曲も入っていてバラエティにとんでいます。新曲に関してはこの後スタジオで再録されていないので、このアルバムでしか聴けない曲なのです。




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バックミュージシャンは若手(知らない人ばかり)ですが、ギターのジミービビーノはもうバカウマ。以前のライブでも素晴らしい音を出していたジョントロペイ も素晴らしかったですが、ジミーもタダ者ではない。


乾いたテレキャスターの音が半端ない気持ちよさ。しかもローラの歌を引き立たせ、バックに徹しているのだがその音の圧倒的存在感は凄いです。


コーラスも凄く気持ちよくて、アルバムの出来としては最初のライブの「光の季節」よりもこちらの方がイイかも?。


曲順です
A面
-1 The Confusion
-2 Roll Of The Ocean
-3 Compnion
-4 The Wild World
B面
-1 My Innocence/Sophia
-2 To A Child
-3 And When I Die
C面
-1 Park Song
-2 Broken Rainbow
-3 Woman Of The One World
-4 Emmie
D面
-1 Wedding Bell Blues
-2 The Japanese Restaurant Song
-3 Stoned Soul Picnic
-4 Medley/ LaLa Means I Love You~Trees Of The Ages~Up On The Roof

今回もコメントはサクサクッとします。

A面 「光の季節」でもオープニングを飾った-1。これがローラの決まりなのでしょうか? その後は未発表曲が続きます。-3では早々にメンバー紹介もはさみます、このバラードが素晴らしい。

B面 -1「スマイル」と「マザーズスピリット」から、ここでの間奏のギターは凄い。-2これも「マザーズスピリット」より、勿論、我が子の事を歌ってる。-3はファーストアルバムから。オリジナルよりサラッと歌ってます。

C面 また新曲が続き-4は「イーライ」より、生涯ライブでは必ず歌ったといわれる名曲。

D面 再発ファーストの1曲目を飾る自分的にはローラの作品んで一番好きな曲。そして日本に来た時の印象で作った、といわれる-2。 最後のアンコールはカバーのメドレー、最後の曲はキャロルキングの曲です。


レーベルです。サイプレス カタログNoはYL6430、マトはすべて1です。MASTER DESKの刻印あります。
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この後遺作になってしまうスタジオ盤「Walk The Dog & Light The Light」でローラの生前の作品は終わりです(厳密には最後のレコーディングの作品もありますがローラが亡くなってから発売)。


冒頭にも書きましたが、このライブアルバムは未発表が7曲と非常に多くて、最初のライブアルバムとはかなり性格が違います。

しかし、その演奏(バック陣も)はほとんど瓜二つ。 ソウルとジャズとフュージョンとロックを掛け合わしたような演奏で水を得た魚のように歌うローラは凄く気持ちいいのです。


来週でこの企画はひとまず終わりです、最後は超激渋のLAの酔いどれ詩人か、カナダのバカテク詩人か、どちらかの予定。今悩んでます(笑)



購入レコ屋  ナカシマレコード

# by naruru-kato | 2020-06-05 07:32 | Laura Nyro | Comments(14)

Van Morrisonその4   Its Too Late To Stop Now  

先週、先々週は、やれ「疲れた」だの「もう聞きたく無い」だの愚痴言っておりましたが、今週からの3枚は超強力お勧め盤です。まずはヴァンの1973年頃のライブ。(発売は74年)

アルバムタイトルはヴァンがコンサートの終わりにかならず言う言葉らしいです。意味を翻訳サイトで調べたら「今更やめられない」「今すぐ辞めるには遅すぎる」と出てきました。うーん、ということは本編が終わった後、アンコールの前に言う言葉なんでしょうね?。カッコいいわー。

ちなみに邦題は「魂の道のり」納得のタイトル。僕が担当者なら「魂こがして」(ARBの歌そのままですけど)にしたいです。 それくらい熱気溢れる素晴らしい内容です。

ところで、ヴァンは要所要所で今まで3枚のライブを出しています。このアルバムは1974年アメリカとロンドンでの録音。丁度、アメリカ音楽接近第一期の総決算的な感じもありますが、ゼム時代、ソウルの名曲カバー、なども沢山収録され、勿論ソロのアストラルウィークス~ハードノーズザハイウェイまでくまなく網羅されていることは言うまでもありませが、多少この時点での最新作のハードの曲が多いでしょうか。


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ヴァンは駄作が無い人で有名ですが、ジャケはたまにコケます(笑)。しかしこのライブでのショットを撮ったジャケは流石にカッコイイ。観客とコール&レスポンスしているところだろうか? しかも、この頃はまだデブじゃないし(ただし小太り・・・汗)


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裏ジャケです。孤独の恍惚な人(笑)


このライブは、念願のカレドニアンオーケストラを従え、総勢10人以上の大所帯のバンドは流石ヴァンが選んだ人選で全く隙はありません。



特にストラトキャスターの鈴なりが気持ちいいです。鉄壁のバック陣の前でまさに川の流れのように、ゆらゆらヴァンの歌があっちにいったり、こっちにきたり、もう本当に気持ちいいのです。




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もし、これからヴァンを聴く。という人がいたら断然このライブをお薦めしますね。この人って「アルバム1回聞いただけで一発で気に入る。」というような作品は一つも無いのでジワジワ好きになるにはこのアルバムが丁度いいかな?


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メンバーはあまり知らないですがキーボードのJef Labesはずっーとヴァンを支え続ける人です。



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ワーナーのパームツリーレーベルにバンドメンバー、その他クレジット載せるところがニクいです。


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曲順です

A面
-1 Aint Nothin' You Can Do
-2 Warm Love
-3 Into The Mystic
-4 These Dreams Of You
-5 I Believe To My Soul

B面
-1 I've Been Working
-2 Help Me
-3 Wild Children
-4 Domino
-5 I Just Wanna Make Love To You

C面
-1 Bring It On Home
-2 Saint Dominic's Preview
-3 Take Your Hand Out Of My Pocket
-4 Listen To The Lion

D面
-1 Here Come The Night
-2 Gloria
-3 Caravan
-4 Gypress Avenue


A面 ボビーブランドが歌ったA-1からスタート、オープニングにはかなり気の抜けたリラックスした感じ、その後「ハードノーズ~」からの2曲目、「ムーンダンス」からの3~4曲目。5曲目はレイチャールズのカバー。 特に-3の流れるようなリズム、やはり自作曲の流れがいいです。

B面 「ストリートクワイヤー」からの大きくホーンアレンジされた1曲目。2曲目はなんか宇宙的な広がりを見せ、途中の転調とかが凄いアレンジ。そのまま3曲目のWild Childrenが続き最高の出来です。そしてヒット曲のドミノ、最後はストーンズもカバーしてる有名なレイチャールズ作品。

C面 サムクックのカバーで始まり「セイントドミニク~」からのタイトル曲、ブルースナンバーを挟みまたしてもセイントからの長尺ナンバー「リッスントゥザライオン」。僕はこの曲が好きで好きで(笑)

D面 ここでゼム時代の曲登場。グローリアは初めて聞いたのはU2のバージョンでした(笑)。そしてラストワルツでも披露したキャラバン、最後はアンコールナンバーで名作アストラルウィークスからの曲。

まさに魂のライブです、ヴァンのコンサート見たことある日本人は100人くらいしかいないと思うのですが、日本には来なかったし、今後も100%来ないだろうから映像かライブアルバムで楽しむしかないのですね。


レーベルです。

USワーナーのパームツリーのオリジナル、Warnerマークの下のスタンプは前オーナーのスタンプでしょう。アルバムのそこら中に押してあります(泣)



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ヴァンのスタジオ盤は年代の分け隔てなく出会えばかならず購入しています(あくまでレコード)が、最新作で諭吉1枚くらいは流石に躊躇するのですが、でも頑張って買ってます。


ライブではこの後の通算3枚目のライブが凄くいいらしいのでいつかは入手したいと思ってます。



来週はたぶん、アメリカの女性SSWの2枚組ライブ、けっこう手に入れるのに苦労しました。勿論今までの投稿アーティストです。


お楽しみに。


購入レコ屋  ナカシマレコード




# by naruru-kato | 2020-05-29 21:17 | Van Morrison | Comments(24)

Leon Russell その3      Leon Live

今回の企画の自分的目玉商品(笑)、または最大の難関のリオンの3枚組ライブです、前回の予告で気弱な所を見せましたがなんとか1回りを3日かけて聴き、再度聴きながら記事を書いています。

ロック界のライブで3枚組というと思いつくのがELP、イエスのプログレ組。ザバンドのラストワルツ、デッドのヨーロッパ73、サンタナのロータス、シカゴ(4枚組)、ポール&ウィングス、VAではウッドストック、ノーニュークス、ジョージのバングラ、くらいですが(サンタナ、以外はみんな持ってるけど)、ピンで3枚組なんてあまり聞いたことないですね。

レココレ増刊のライブ特集でこのレコの紹介があり、小川さんという人が「いきなり1曲目で首根っこをつかまれ最後までズルズルと引きずりこまされる」と形容していますが、なんというマトを得た表現なのだろう!。まさにそんな感じなのです。


自分的に言うと初めて聞いたときはA面-1のいきなりのメドレーの連打でもうTKO負け。という感じでしたので今回は再度挑戦してみたかったのです。


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ミックジャガーからもらった伝説のジャズメンのシルクハットを被ったジャケ。このハットはマッドドック&イングリッシュマンのツアーの時から被っているようです。



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少々怖い裏ジャケです。


実はこのLion Live。3年前に買ってからA面のみ聞いただけなのです。今回はこのアルバムを全曲聴くためにこの企画を立てた。というのは決してオーバーではないのです。あの独特のなんとも言えない甲高いダミ声を全曲走破しなければならなかったのです。



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3枚組なんで特殊なユニパックのような凝った三面見開きのジャケです。




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内ジャケはそのときのバックメンバー(シェルターピープル)らのショット、など。


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メンバーは、ドラムスにチャクブラックウェル、ギターがドンプレストン、ベースにカールレイドルらの同じみな人たち、それにキーボード、打楽器系、コーラス系などを含めて総勢11人の大所帯です。

まとめているのはドンプレストンかな(バングラでも登場したギブソンエキスプローラ使用)録音は73年のカリフォルニアのロングビーチアリーナです。  



リオンは以前のイングリッシュマンのツアーでジョーコッカーから主役を奪い取り(笑)。見事に自分の宣伝の為のツアーにしてしまい、いつかは自分でも同じようなスワンプ系のレビューツアーを行なおうと思っていたのではないでしょうか?。


そして71年のバングラでも準主役級の待遇でステージを行い味をしめ、自分のツアーでその記録を残そうと、このアルバムを出したのではないだろうか?




このレビューツアーライブは3枚組にもかかわらずベスト9位まで上がったライブの名盤となり、アメリカのスーパースターに躍り出たといえます。



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スリーブは幾何学模様ですが、離れるとリオンの顔のアップなのがわかります。レーベルの副社長兼任アーティストなのでやりたい放題やってます(笑)




今回、改めて聴くと、このアルバムはリオンの一人独演会ではなく、シェルターピープルのバック人にも花を持たせ、4人もソロで歌っているので実はまぁまぁ聴けたのです(その事実、聴くまで知らなかったのでビックリでした)


しかし、リオンの歌の時は怒濤のスワンプシャウター攻撃で、もううんざりレベル。スローな曲調は2曲のみ、長尺メドレーも3曲あり疲れました。



曲順です
A面
-1 Mighty Queen Medley
-2 Shoot Out Of The Plantation
-3 Dixie Lullaby
B面
-1 Queen Of The Roller Derby
-2 Roll Away The Stone
-3 It's Been A Long Time Baby
-4 Great Day
-5 Alcatraz
C面
-1 Crystal Closet Queen
-2 Prince Of Peace
-3 Sweet Emily
-4 Stranger In A Strange Land
D面
-1 Out In The Woods
-2 Some Day
-3 Sweeping Through The City
E面
-1 Jumping Jack Flash / Youngblood Medley
F面
-1 Of Thee I Sing / Yes I Am Medliey
-2 Delta Lady
-3 It's All Over Now Baby Blue

長くなったので曲の感想は簡単に。

A面 いきなりのメドレー、11人全員の音の洪水。コーラス隊とリオンのコール&レスポンス、もう仮死状態になります(汗) そのままクラプトンのブルースパワーの1小節を挟みつつ、怒涛の勢いは止まらず2~3曲目まで一気にいきます。

B面 相変わらず怒涛の勢いは止まりませんが、3曲目のブルース(ジョンリーフッカー作)のボーカルはドンプレストンだと思う。ブルースギターも全開。4曲目のだれか(黒人っぽい)人のボーカル、もうほとんどゴスペルです。

C面 3曲目でようやくスローなブルース、ここでやっと一息つける。そのまま続けてミディアムバラード、やはりこのあたりは聞きやすくて好きです。

D面 ここで2回目のメドレー、後半早口のリオンのMCと観客のコール&レスポンス、何言ってるかわからんけど(汗。
2曲目は女性のボーカルのバラード。実はこれが一番素晴らしかったりして。マッドドックでのリタクーリッジの「スーパースター」を思い出します。

E面 バングラでも披露したこのメドレー、バングラのが出来がいいという文献も見れれますが、僕はこちらの方がいいかな(コーラス隊が少ない分)。

F面 最後もまたメドレー、もう勘弁してくださいレベル。そしてディランのこの曲でスワンプ時代に別れを告げるようです。



レーベルです、シェルターのオリジナル、この時期Sマークが映画スーパーマンの方からクレームがついてSマークに黒のペイントがされてる(けどほとんど見えてる・・・笑)


Leon Russell その3      Leon Live_d0335744_22260642.jpg

カタログNoはSTCO-8917  マトは3~5の間でいろいろ。





このアルバムでリオンはスワンプ路線を終わらせ次のステップに進むのですが、それはリオンの人気が下火になっていく前触れでもあった感じがします。

この次はカントリーアルバムだし、その後ジャズ、ウェディングアルバムなど、あまり聞きたくない作品が続きます(あくまで自分的に)。


スワンプも下火になっていき、その後のウエストコースはイーグルスなどが流行り、そのうちAORなどになっていくのでリオンがロックの前線に居る感はなくなるんですね。


この怒涛のライブ、リオン(またはスワンプ)が好きで好きでな人には最高な作品だと思うのですが、僕が思うにスワンプ系のライブはシングルLPが一番いいかな(デラボニのライブみたいに)。やっぱ2枚組以上は疲れますわ。


ようやく重荷が解けてかなりホッとしました。もうこのライブ盤3枚続けて聴くことは一生ないと思います(けっして嫌いなわけではない)。


ようやく峠を越えた2枚組ライブ盤特集、残すとこ3枚です。今後は渋めのSSW3人になります。



次はアイルランドの巨人です。これは愛聴盤なので疲れません、ではまた。



購入レコ屋   バナナレコード

参考文献    レココレ All You Need Is Live





# by naruru-kato | 2020-05-23 08:50 | Leon Russell | Comments(22)

大好きな1963~76年くらいのUS、UKロック、SSW、フォークなどのコレクションという程のものでもないですが、自分が所有しているレコードについて思うままに書いてます、但し評論家ではありませんので難しい事は書きません。ジャケットについても同じように思ったことを書いているだけの自分本位のブログです。


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