
ジャケは真中が一段落とし込みになっていて、その中にフエルトに印刷された南国戦争時代の帽子をかぶったドンニックスの写真が貼ってあり、かなり凝ったジャケになっています。

このアルバムの日本初盤の帯付きを(7000円くらいで売ったいた)見たことがありますが、帯には「ライラックの香り、ドンニックス」と書いてありました(笑)
ライラックの花ことばは『思い出』『青春の思い出』『友情』『大切な友達』『純潔』などとWikiに書いてあります。香りは香水にも使われリラックスできる、としてあります。ドンニックスがそーなのか? まぁリオンラッセルよりはライラックっぽいかな(爆)
しかし、芯の通ったこれぞゴスペルスワンプという感じは間違いありません。
裏ジャケはなぜかスワンプの人たちがやりたがる南北戦争時代の南軍の軍服。

ちなみに、左下の花はライラックではないですね(笑)
録音はおもにマッスルショーズを中心にされたようで、腕利きのスタジオミュージシャンで固められ安心して聴けます。
バックコーラスは、リオンの取り巻きの、クロウディアレニア(当時ニックス夫人)ドンプレストンなどのリオンチームと、ニックスの取り巻きマッスルショーズのメンバーであるジェニー&マリーングリーン夫妻ウェインパーキンスなどのチームが曲により振り分けられています。
話は飛びますがジョージのバングラコンサートではジョージからバックのコーラス隊のメンバーを探すようにいわれたらしく、このアルバムではそのほとんどの人が参加しています。

なぜかピンボケのゲイトフォールドの内側。この人の内ジャケはファーストが一番カッコいいですね。
この人はいろんな映像を見ても楽器はやらないようでただ単にボーカリストです。
ボーカルの良さはありますがルックス的にフロントに立つのは無理がある感じ(汗)、最初のシェルターから出たアルバムは全く売れなかったようで、しかも金銭トラブルがあり、シェルターから勝手に離脱(リオンは激怒したらしい)
このアルバムはエレクトラから出てます、次のアルバムはまた別のレーベルになります。
歌詞カードです、ここでも南北戦争やってます。

曲順です。
A面
-1 The Shape I'm In
-2 Olena
-3 I Saw The Light
-4 She Don't Want A Lover (She Just Need A Friend)
B面
-1 Living By The Days
-2 Going Back To Iuka
-3 Three Angels
-4 Mary Louise
-5 My Train's Done Come And Gone
A面-1 荘厳的なパイプオルガンから始まるThe Shape I'm In (ザバンドの曲とは別)アルバムのスタートっぽくないですがものすごくカッコいいロッカバラード。一発でやられ一気に-2のOlena へ、ご機嫌なDrジョン風のピアノのイントロ、これぞスワンプ。「やってくれるぜー」
-3はハンクウィリアムスのカントリーの名曲 I Saw The Light 。カントリーのこの曲をスワンプコーラス隊により大ゴスペルに変化させています。
冒頭の3曲で完全にノックアウト、これで何も感じない人はスワンプ聴く資格無し。
-4のイントロはどっかからパクった感があります、曲もなんかに似てるんだけど。
でもカッコいい曲です。
B面-1タイトル曲です、なんというカッコいいイントロなんだ。ロッドスチュアートあたりが取り上げれば名曲になったと思うんですが。それくらいの楽曲の良さです。
-2 これもご機嫌なピアノから始まる弩スワンプ。
-4 ゴスペル色が強く出た曲
-5 Mary Louise マーリングリーンとの曲作。なぜかリオンラッセルっぽい。
-6 My Train's Done Come And Gone 最後はまたも得意のロッカバラード。
全曲にわたりスワンプ色満載、捨て曲無しと言いきれます、しかもファーストに比べ多少はゴスペル色が薄れ聴きやすい内容になってます。
レーベルです。

EKS74101 マトはA-1 B-1 です。
この後、マッドドックス&イングリッシュマンをまねてレビュー形式のツアーを行うのですが惨敗。その時のライブもそれほどかなー。(アラバマステイトトゥルーパーズ)
ドンニックスは素晴らしい楽曲を沢山残してると思いますが、他のミュージシャンが取り上げたのがジェフベックくらい、やはりロッドのようなカリスマボーカリストが取り上げればもう少し違った人生になったかもですねー。僕は好きですけどねー。
今回の女性コーラス隊のクロウディアレニア、ジェニーーグリーンのソロアルバムも念願かなってようやく入手しましたのでそのうち取り上げます。
購入レコ屋 SORC
購入金額 3700円 くらい
実はこの人、お恥ずかしい話ですが、つい最近知りました。でもスワンプの文献を見てみると必ず紹介してあるし、沢山のアーティストが彼の作品を取り上げています。

この人、すべての写真でこのテンガロンハットをかぶってます。実はこれもつい最近知ったのですが、ジョージハリソンのあのバングラコンサートにもコーラスで参加していました。写真集の中で2枚程写っています。この時もこの帽子をかぶってます。(この時の奥さんもコーラスで参加)
メンフェス出身でステーブクロッパー ドナルドダックダンと同級生であり、一緒にバンドもしていたようです、その後ブッカーTのMGズに入りプロデュース能力にもたけていていろんな人にアルバム制作にかかわっています。

このアルバムはロンドン、マッスルショーズ、フランスと意味なく3カ国で録音されています。
スワンプ&ゴスペル音楽の王道のアルバムですが、ソウルフルバラードが数曲ありすべてが切なくてたまらんです。
このアルバムを初めて聞く前にすでに2曲はよく知っていました。
なんとジェフベックがBBAでやっていたのです。しかもプロデュースまで行っています。

イギリス人のベックがこの人の歌をやるのはおかしいなー。きっとボガード&アピスが勧めての事だろう。と思っていたのですが、結構ベックはモータウンとかも好きでこのアルバムではスティービーワンダーもやってるしと思って調べてみると、

じつはやはり違っていて、ベックは第2期ジェフベックグループでドンニックスの「ゴーイングダウン」をやっています、ドンとは面識もありBBAのアルバムではジェフの判断で2曲も彼の作品を取り上げたようです。BBAライブのインナーに書いてありました。プロデュースもべックが頼んだようです。

意味がよくわからんゲートフォールドジャケの内側の写真です。
レーベルはスタックスの内部レーベルであると思われる Enterprise レコード1975年の作品です。ファーストはリオンラッセルで有名なシェルターから、セカンドはエレクトラからそして今度はこのレーベルです。この次のアルバムはクリームというレーベルから出ています。毎回1枚だけの契約だったのでしょうかね?

ちなみにこのレーベルは、この前ヤフオクで入手したレーベルガイドブックには載っていません。かなりマイナーなレコード会社ですね。
インナーバックもスタックスのオリジナルでしょうか? 黒人の人のアルバムばかりです

A面
-1. She's A Friend Of Mine
-2. The Train Don't Stop Here No More
-3. Black Cat Moan
-4. Rainy Night In Paris (Memphis Reject)
-5. When I Lay My Burden Down
B面
-1. Sweet Sweet Surrender
-2. We Gotta Move (Keep On Rolling)
-3. Miss Eleana
-4. I Need You
-5. Look What The Years Have Done
A-1,2ですでにノックアウト、ロッカバラードが素晴らしい。
A-3とB-1はBBAがやっています。当然こちらのオリジナルをあとから聞きましたがどうやらジェフベックはオリジナルに忠実に演奏しています。
-5ではトラデショナルのカントリーをやっています。この人のアルバムはこれがお約束のようです。
B-3~5も素晴らしいバラードです。このアルバムも捨て曲は無しです。
ちなみにセカンドも持っていますが、これもまた素晴らしいです。いずれ紹介したいですね。
今月いっぱいはスワンプ特集を続ける予定です。
購入レコ屋 サンオブスリーサウンズ
購入金額 たしか1500円くらい
参考文献 BBA LIVE の解説