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アナログレコード巡礼の旅

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Lou Reed その1  Transformer 

初出週間の最後はルーリードです。

自分でもルーリードを取り上げるとは思いもよりませんでしたが、以下、言い訳文です。

実はロックリスナー歴50年の自分ですが、この人は全く無視していてました。
今まで、聴いて無理なアーティストは何組かいます、たとえばアメリカではジェファーソンエアプレイン、イギリスではクィーン、デビッドボウイなんかは何度かチャレンジしましたが無理でした。

ところが、ルーリードの場合聴いた事もないのに先入観で「あーこの人無理」という感じで、唯一知ってるのはディランの30周年ライブで歌ってる音源くらい。勿論ベルベットの「スィートジェーン(カウボーイジャンキースのカバーで知る)くらいは知ってましたけど。

ところが、昨年、ホームレコ屋でこのアルバムのUKオリを20代そこそこの若い人が買おうとして、オーナーが「全曲聴く?」という感じでレコード回しだしたとき、僕も時居合わせたので、一緒に聴いてのですが。

A面最後の曲は「あーこれ知ってるわ」、そんな感じでしたが、B面2曲目を聴いた時「ゾクゾク」となりました。ドアーズの時と全く同じ現象。ひとまず安いベストでも買ってみようか。とすぐに500円くらいのベスト盤を購入。

友達の「聴いた方がいいよ」という勧めもあり、次第に泥沼にはまっていき、わずか1年で初期RCA時代は変なの除きライブも含めすべて手に入れてしまったのです。

ルーリードは絶対にオリジナル盤しか買わないぞ。と強い意志も微妙に働きましたが、運よくあっという間に揃ったのです。

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RCAのUK盤オリジナルです。廃盤セールで売りレコ10枚と引き換えに手に入れました。

いかにもドラッグで眼の焦点が合ってない有名なジャケ。UKオリのファーストプレスはフルラミネートのテカテカ盤で上部はゴールドですが、この個体は少しレイト。

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左の女装の男は「レイチェル」という恋人らしい、右の人は不明。いかにもバイセクシャルなルーリード。

1975年の初来日のMLの記事から抜粋。

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コンサート評は「クネクネしたオカマダンスでお客を煽るルーリードにお客は乗れてない感じだった」と記されています。

その後何年かして、お客をじっと見据えて微動だにしないステージングに変わっていくらしい。



実は、ファーストソロはベルベットの延長線の作品という事で買ってないですが(ファーストはジャケもキモいので買う気が起きません。)この「Transformer」が実際のファーストソロという文献が多いです。

デビッドボウイがプロデュース、ギターには盟友のミックロンソンも参加。その他の人はあまり知りません(オメーが知らないだけだろう)

Impression
自分的にロックンロールやってるルーリードよりも語り口のように歌われるスローなナンバーがすべてにおいてゾクゾク来ます。すでに後期の彼の「語り口」的な歌い回しも所々に出ていて、それが良いのです(それがアカン、という人もいると思いますけど)。
ロックっぽい楽曲はかなりノイジーな音つくりで、これはボウイの趣味なのか? 次作のベルリンではノイジーさはなくなっているから。
ルーリード初心者の感想なので、「いゃ違うぞよ」というコメントは遠慮なくどーぞ。

My Favorito Songs
Vicious
アンディーウォホールがタイトルだけ提示して、それを曲にしたらしい。一般的には「悪質な」「残忍な」とかの意味ですが、ここでは「不道徳な」という意味らしい。けたたましいノイジーなギターが耳障り、という感じもするが、それがイイと感じる人もいるでしょう。

Perfect Day
フランス映画の挿入歌のような、まさに退廃的な美学の塊のような曲。サビのメロディは日本のブレバタが何かの曲でパクってっるような気もする。

Waik On the Wild Side
ジャズのコンボスタイルの伴奏、ウッドベースが効いてます。「トゥトゥトゥ」のコーラスがめちゃいいです。勿論代表曲です。


Satellite Of Love
この曲で一気にハマりました。常にライブでも歌ってるのでルーもお気に入りなのでしょう。ここでもコーラスが凄く効いてる。僕はこの曲無かったらルーリードにハマらなかった思います。

Label
UK盤のRCA Victorです。カタログNoはLSP-4807 マトはA-1E B-2Eでした。

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RCAを離れたあとのアリスタ時代はイマイチ買う気が起きないのですが、RCAに復帰した後のこのアルバムは2枚手にしました。

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「Blue Mask」と「Legendary Hearts」です。ブルーマスクは「Transformer」と同じ写真を使ってます。内容もさらに語り口風で結構いいのです。

まだまだ、昔から全く無視していて、最近ハマってるアーティストが結構いますので、年内にはもう少し初出で紹介するかもしれません。

一先ず、今回で初出週間は終わりました。来週からイギリスものを二ヵ月くらいやっていこうと思ってます。

by naruru-kato | 2024-06-15 06:00 | Lou Reed | Comments(12)
Commented by at 2024-06-15 08:18
ボウイプロデュースだけあって、
もろボウイやんって曲がいくつかあります。
このアルバムが好きなら、
ボウイの"Hunky Dory"〜"Aladdin Sane"
あたりなら聴けるかもしれません。
普段は自分もウェストコーストロックばっかり
聴いてますが、たまーにこういう
陰湿な曲(アルバム)を聴きたくなります。笑
Commented by リッキー at 2024-06-15 13:02
こんにちは

一旦集めようと思うと、あっという間に揃えてしまう行動力凄いですね。『トランスフォーマー』に売りレコ10枚とは、そこまで気に入ったんですね。

ルー・リードはアルバム『ニューヨーク』もちゃんと聴かない程度のアーティストですが、『トランスフォーマー』も、自分的にはイマイチ乗りきれないアルバムです。そのくせヴェルベッドのラストの『ローデッド』は割合好きだったりします。

ソロで一番好きなアルバムは軽めの『コニー・アイランド・ベイビー』です。ルー・リードに特に思い入れがない人には、いつもこのアルバムをお勧めするくらい、いいアルバムだと思っています。ちなみに「ワイルド・サイドを歩け」は好きです。
Commented by naruru-kato at 2024-06-15 14:12
> 希さん
こんにちは、コメントありがとうございます。

>もろボウイやん
なんとなく、自分もそー思った曲が何曲かありました。

>ボウイの"Hunky Dory"〜"Aladdin Sane"
このあたりのレコードはめちゃくちゃ高いので、やっぱ躊躇してしまいます。

やっぱ自分もアメリカン爽やか系好きなので、こーいうアルバムは逆に新鮮だったりします。
という事でアリスタ系のルーリードは買う気が起きないです(売ってるのよく見かけますが)
Commented by naruru-kato at 2024-06-15 14:16
> リッキーさん
こんにちは、コメントありがとうございます。

ルーリード、ドアーズともどもあっという間に(1年間くらい)オリジで揃えました。店頭、ヤフオクで半々の割合でした。

「ニューヨーク」かなり欲しいのですが、今お店で9.800円で売ってて、手が出せません。半値なら買うのですが(汗

ルー集めてみて実は一番気に入ってるのは『コニー・アイランド・ベイビー』なんです。
特にB面の美しさといったらないです。 
Commented by 240_8 at 2024-06-15 17:55
こんにちは。
ルー・リードですか~。学生時代に熱狂的なファンのヤツがいたのですが、私は今の今までスルーしてました。
デヴィッド・ボウイのスターマンは大好きで、シングルも所有しておりますが、あとはボウイはどうもスッキリせずでして…。あの名盤もいつか記事にしようと思って、未だに実現せず。
なので同じような括りでルー・リードも…なんですよね。今回、サブスクで本作もチェックしたのですが、まだまだ私の琴線には振れず…ですかね~。
音楽の好みって、ホント人それぞれですね。
Commented by lts at 2024-06-16 00:37
>わずか1年で初期RCA時代は変なの除きライブも含めすべて手に入れてしまったのです。

…ということは、『変なの』はやはり Metal Machine Music なんでしょうか(汗)? それにしても、Doors & Lou Reed のオリジナル盤を1年で収集完了⁉ ほええぇ~、御見それしました。特に Doors とか以前と比べると、値上がりが半端ないのに(スゴイ!)

Commented by naruru-kato at 2024-06-16 13:09
> 240_8さん
こんにちは、コメントありがとうございます。

>まだまだ私の琴線には振れず

よくわかります。僕も2年前まで全く聴かなくて、まさか自分でもこんなにハマるなんて思っても見なかったのですから(笑 
でも聴けるようになるきっかけって、些細なことも多いですから。

Commented by naruru-kato at 2024-06-16 13:16
> ltsさん
こんにちは、コメントありがとうございます。

Metal Machine Music  ご名答です。まぁこれが欲しくて買う人はいないでしょうね(知らずに買った人は地獄ですが)

自分は欲しくなると集中して欲しくなるので、たいていすぐに集まります。The Who Doors
も半年くらいで集めましたから。

Doorsの値上がりは凄いですね。1年前に7.000円で買ったタイトルがこの前19.800円でした。倍以上なってます!!
Commented by ハリジョージスン at 2024-06-17 19:56
こんばんは。ルー・リード・・・・私もロックリスナー50年以上になりますが、ちゃんと聴いたことない・・。このジャケもちろん知ってます、けど音のほうは・・・。この先、聴くかどうかはわかりませんです、なにかドえらいきっかけがあれば、もしかして・・(汗)
ML誌・・懐かしいな~そうそう昔はこんな感じの記事構成だった。曲名も英語ではなくカタカナで書いてた・・。
Commented by echigo-buta at 2024-06-17 23:22
こんばんは。ルー・リード熱が上昇中ですね (^o^)
『トランスフォーマー』は1曲目のイントロを聴いただけで前作との違いが明確に判る傑作です。
「Perfect Day」は役所広司がカンヌで男優賞を獲った映画『PERFECT DAYS』の劇中で使用されています。
監督のヴィム・ベンダースはROCKに理解がある人なので、他にヴァン・モリソン、オーティス・レディング、キンクスやストーンズの曲も使われてますよ。
何せ別の作品(パリ・テキサス)ではライ・クーダーに劇伴音楽を担当させるくらいですから。
『ニューヨーク』はCDでしか持ってませんが、トータル57分弱の内容ですのでアナログレコードの音質については割り切った仕様かもしれませんね~(あくまでも推測ですが…(^^;)
Commented by naruru-kato at 2024-06-18 09:59
> ハリジョージスンさん
おはようございます、コメントありがとうございます。

2年前の自分と同じです(笑)
僕の場合、確かにどえらいきっかけがありましたね(爆)

ML誌の1960年~80年くらいまでの来日アーティスト特集という本を持ってるので、当時の記事が結構オモロイです。
Commented by naruru-kato at 2024-06-18 10:09
> echigo-butaさん
おはようございます、コメントありがとうございます。

ルーリード熱 実は欲しいものすべて揃ったので冷めてます(爆
あとはさらにじっくり聴くだけです。

「Perfect Day」 やっぱ映画音楽に使われていましたか!! 普段から映画あまり見ないので知りませんでしたが、『PERFECT DAYS』は見たくなりました。

確か『ニューヨーク』はアナログ2枚組だったような気がします。
この作品、中古価格、昨年ユニオンで5.000円で売ってましたが、今年ファイスで9.800円になってました(ずっーと売れてません)。去年買うべきだった(泣)

大好きな1963~76年くらいのUS、UKロック、SSW、フォークなどのコレクションという程のものでもないですが、自分が所有しているレコードについて思うままに書いてます、但し評論家ではありませんので難しい事は書きません。ジャケットについても同じように思ったことを書いているだけの自分本位のブログです。


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