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アナログレコード巡礼の旅

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Buffalo Springfield 最終回 Last Time Around

三寒四温、まさに今週はそんな感じでした。ここ名古屋市近郊でも週中は雪に見舞われ極寒、そーしたら週末は気温も20度超え。もーすぐ春ですね。

ということで凄いこじつけですが「春」がバンド名に入るバッファロースプリングフィールドの最終作です。

と、いってもこのアルバムが出た時点でスティルスとヤングはすでにバンドから離脱していてソロ活動を開始、ブルースパーマーに至っては麻薬でまたもパクられもすでにいません。残ったフューレイはアトコとの契約を遂行するためにプロデュースもしているジムメッシーナにベースを担当させ、アウトテイク、過去録音なども含めて寄せ集め的な、このサードアルバムを作ったのです。

ちなみにヤングはこのアルバムを正規のバッファロースプリングフィールドのアルバムとは認めていないようです。

しかしながらファースト、セカンドの緊迫感は全くないが、その後のウエストコーストのカントリーロックの下地を作ったアルバムといわれ、まぁまぁ聴けるのです(笑)

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ニールヤングだけが「あっち向いてホイ」しているジャケ。まさにこのアルバムの内容を暗示しているようなジャケです、しかもニールの眼が異常に怖い。

ちなみに日本ではいち早くGSのザ・タイダースがこのアルバムのパロディジャケでアルバム作ってます。


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裏ジャケです。沢山のピンナップ写真が散らばっております。一番下のライブの演奏写真はストーンズとのパッケージショウの時の前座でのスナップ、キースの写真が目立っております。


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ゲイトフォールドのフリップパック。右の写真ではバンドの崩壊を意味する感じのバラバラになった表のジャケ写真。


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ちなみにレココレによると、このストーンズの前座は66年7月25日のLAハリウッドボウルでの演奏で4曲演奏したそうな。なんでそんな事までわかるのだろう?


このアルバムはまさにカントリーロックの幕開けに相応しいのではないかと思ってます。一般的にカントリーロックの始祖はバーズの「ロデオの恋人」であると言われていますが、同じ1968年に出たこの「Last Time Around」も同じであると聴いてて思いました。

つまり、ロデオの1曲目、ディラン作の「You Ain't Going Nowhere」とバッファローのこの1曲目「On The Way Home」はまさに対をなしているように聞こえてくるのです。

ロジャーマッギン、グランパーソンズとともに、リッチーフューレイの功績は大変大きいと思います。勿論その後のカントリーロックのアイコン的なポコ結成に至る経過でなるほどとなるわけですね。

リアルタイムでここら辺りを感じていた人は日本では殆どいなかったであろうと思いますけど(汗)


曲順です。

A面
-1 On The Way Home
-2 Its So Hard To Wait
-3 Pretty Girl Why
-4 Fore Days Gone
-5 Carefree Country Day
-6 Special Care
B面
-1 The Hour Of Not Quite Rain
-2 Questions
-3 I Am Child
-4 Merry-Go-Round
-5 Uno Mundo
-6 Kind Woman


A-1 ニールの作品ですが、ここではフューレイのボーカル。ベースラインが美しい。この後CSN&Yのライブでニールが歌いますが全く違うバージョンになります。
ここでは、まさにカントリーロックの幕開けに相応しい感じに仕上がってる。

-2 いかにも疲れた感満載のけだるい曲。

-3 スティルス作、変わった感じの都会派シャッフル系のビート。バッファロー時代のスティルスは才能の塊です。

-4 これもスティルスのボーカル。ここでも叙情味あふれる味を出してます。

-5 メッシーナのボーカル、なんか浮いてる様な感じです。

B-2 スティルスらしいロックです。リードギターも彼でしょう。マナサスに繋がっていくようです。

-3 ここで初めてニールのボーカル、彼の代表曲にもなる名曲で素晴らしいです。サビでマイナーコードになるとこともニールの真骨頂。

-5 スティルス弾きまくりのロックナンバー。

-6 リッチーフィューレイ渾身のカントリーバラード、ここではラスティーヤングも参加してまさにポコの音です。

やはり全体の感じはいい曲もあるが捨て曲もある。と言えますがそこは寄せ集め的な作品ですので仕方ないのかな。
フューレイ大活躍は間違い無いですが(ニールもスティルスもいないので当たり前ですが)

レーベルです。アトコのWマーク入りサードプレス、カタログNoはSD33-256 マトは省略。ファーストは勿論マルーン&イエローですが、今までレコ屋で見たことも無いです。ただし見つけても高いお金出してまでオリジに変える。かというと、そこまでの作品では無いです(キッパリ)


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すでにこのアルバムはバンドが存在しない状況での発売ですが、そでにポコ、CSN&Y、ニールのソロと次々にウエストコーストの極上の音楽のベースが出来つつある中出でのこの作品はやはり重要な役割を果たしていると思うのです。


購入レコ屋   忘れました。


参考文献    レコードコレクターズ 2001年8号








by naruru-kato | 2021-02-20 06:37 | Buffalo Springfield | Comments(10)
Commented by 240_8 at 2021-02-22 08:06
おはようございます。
バッファロー、このラストアルバムは微妙な立ち位置ですが、実はいい曲詰まってますね。
仰る通りカントリーロックの祖的な存在のアルバム。「Carefree Country Day」は浮きまくってますが、結構好きな1曲(ラヴィンスプーンフルみたい)。
そういえばスティルスはモンキーズのピーター・トークとはすごく仲が良かったんですよね。スティルスがモンキーズのオーディションに落ちた時に、オーディションスタッフに代わりにピーターを薦めた話は有名。バッファロー結成時はピーターの方が有名でしたが、この頃は立場は逆転していたかも。
Commented by ハリジョージスン at 2021-02-22 11:25 x
こんにちは。おっ!水牛春広場!けどこのアルバムの存在知りませんでした。三枚目あったんですね~。よって未聴であります。ニールの頑固オヤジ、とことんスティーブンと牛、いや馬が合いませんな。今の若者風に言うと、どちらもマウント取りたがるというか…。でも「マウント」って何やねん?うちの大学生の息子も時々使ってます。まあイイけど…。
ニールとスティーブンどちらが好みかと訊かれると僕は、どちらかというとスティーブン派なのであります。頑固オヤジに付き合うのは、時々しんどくなります。スティーブンの方が柔軟性あるというか…。

このアルバム、サブスク等でチェックしてみます。リッチー、ジムの頑張りも感じなければ!
Commented by 通りすがり at 2021-02-23 00:41 x
N.Youngは初来日、Zumaからがリアルタイムでした、なのでその初来日時のインタビューで語っていたStill-Young Bandとか私にとっては愛すべき偏愛レコードレコードなのかもしれません。あ、バッファローでしたね、そんな頃、高校生でしたが、立て続けに購入したのがAgainと今回のサードで当時高校生ですし月に購入出来る枚数なんて知れてますんでひたすら何度も繰り返し聞いたものです。一般の評価とは別に愛着のあるレコードに違いありません。ここ何年かのはっぴいえんど、ティンパン系の評価でバッファローは勿論のこと、Moby Grape辺りまで40以上前に比べ評価にしても何にしても可成り変化して来たのを多少複雑に感じる事もありますが何れにしても以前とは破格で音源が入手し易くなった事だけは事実なように感じます。
乱文、長文失礼致します。
Commented by naruru-kato at 2021-02-24 00:14
> 240_8さん
こんばんは、確かにCarefree Country Dayってラヴィンスプーンフルみたいでした(笑)

スティルスがモンキーズのオーデションに受からなかったのは顔のせいなのでしょうか?

このアルバム、寄せ集めにしてはカントリーロック風でいいですよね。
Commented by naruru-kato at 2021-02-24 00:17
> ハリジョージスンさん
こんばんは。
一応このアルバムまでがオリジナルです。その後は再結成も無く(有るわけ無いけど)しかし、ニールは「バッファロースプリングフィールドアゲイン」なんて曲も作ってるし、ボックスCD作ったのはニールだし、多少は未練があったのでしょうか?

僕は圧倒的にニールが好きですがスティルスの声もまぁまぁいけます。しかしクロスビーの声のがすきですね(笑)

Commented by naruru-kato at 2021-02-24 00:22
> 通りすがりさん
こんばんは。
Still-Young Bandは結構愛聴盤なのでいずれ取り上げるつもりしてます(いつになるかわかりませんが)
高校生でバッファロー聴いていたとは大尊敬です。僕なんて「リッチー」でしたから(ブラックモアです・・・汗)

ところで、今日久しぶりにレコ屋にいって「はっぴいえんど」のラストアルバムの値段見て倒れそうになりました。 このところのシティポップの値上がりはとんでもないです。興味無いからいいけど(笑)
Commented by 通りすがり at 2021-02-24 00:49 x
携帯の調子が悪く脱字が多々、申し訳ないです。因みに40年以上前、です。
確かにここんとこのCity Popsものの高騰振りはちょっと、、、ですね。オリジナルにこだわらず編集物で、とかならACE、Ligjht in the attac、辺りの海外レーベルから内容、音質の良い物がリリースされていますし、細野氏のファーストとかLigjht in〜の再発だと写真も豊富で、です。
吉田美奈子、大貫妙子、他にもちょっと高騰し過ぎ、ですよねぇ。ま、どんなジャンルでも突然、高騰、はぁー?なんて事がままありますな。
では、また、失礼致しました。
Commented by 240_8 at 2021-02-24 06:00
スティルスがオーディションに受からなかったのは、歯並びのせいですね。「(歯並びが良くて)君みたいなミュージシャンいないの?」って聞かれて、スティルスがピーター・トークを推薦したという経緯。
スティルスとピーターは一緒に演奏もしていた仲で、ピーターのミュージシャンとしての力量を、スティルスは高く評価していたみたいですよ。
Commented by naruru-kato at 2021-02-24 07:11
> 通りすがりさん
おはようございます。
早速レスありがとうございます。ACE、Ligjht in the attacというレーベル初めて知りました。調べて見ましたがかなり興味深い内容でした。
吉田美奈子、大貫さんは確かにべらぼうに高いです。大貫さんは大好きなんでCDでいいかなー。という風に割り切ってます。シティーポップは昨年レココレが特集してから一段と挙がりましたね。今がチャンスだ!ということで達郎とか全て売って恩恵にあずかりましたけど(笑)
Commented by naruru-kato at 2021-02-24 07:16
> 240_8さん
おはようございます。
早速レスありがとうございます。
歯並びなんですねー(爆)。モンキーズは歯を出してニカッと笑うタイプのバンドだったのですね。
日本のアイドルグループでも同じような話、沢山ありそうですねー。
しかし、当時のスティルスって本当に人脈が広いですね。

大好きな1963~76年くらいのUS、UKロック、SSW、フォークなどのコレクションという程のものでもないですが、自分が所有しているレコードについて思うままに書いてます、但し評論家ではありませんので難しい事は書きません。ジャケットについても同じように思ったことを書いているだけの自分本位のブログです。


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