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アナログレコード巡礼の旅

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Eric Andersen その3   Sweet Surprise

寒さも一層厳しくなってきて、やはりここは心が温まるSSWだよなー。とか思うとやはりエリックアンダーセンになってしまいます。とここまで書いて前回の投稿を見返すと、全く同じ出だしの語り口で切り出していて、自分の文章ボキャブラリーがいかに少ないか笑ってしまいました。

でもやっぱこの人を聴くのは寒いときに限るんですよねー。

最高傑作と言われる1972年のブルーリバーの後、3年のブランクの後コロンビアからアリスタ移籍。1975年に Be True To You を発表、その後すぐに今回の作品を発表します。

ここで、自分的な意見ですが、アリスタというレーベルですが正直言って良い印象が僕には全く無い、という感があるのです。

なんと言ってもアリスタは非常に商売意識が強いレーベルと言う感じがして、ミュージシャンにとにかく「ヒット曲を作れ!または作ってやる!」という「売れた者勝ち」的な印象が非常に強いのです。

例えば、オールマンとかデッドとか、アリスタに移ってからは今まで続けて来た音楽を無視していかにも売れ線を狙った音作りされてるような感じなのです。ミュージシャン的にはそれでも売れた方がイイのでしょうが、聴いてるこちら側が「なんだかなー」となってしまうのです。

元CBSのアリスタ総帥であるクライブディビズの手腕が大きいとは思いますが、やはり「なんだかなー」なんです。

ホイットニーとかプリンスとか最初から売れてた人の戦略は見事なのだろーけど、60~70年初期に素晴らしい作品を作ってきたアーティストの作品は納得いかない作品が多いのです。


エリックアンダーセンもアリスタ最初の作品は、ブルーリバー風作品をさらにゴージャスな音が味付けがなされ、コーラス、サックス等の音が分厚く、さらにトムウェイツというよりはイーグルスで有名になったOL’55(悪いわけがないのだけれども)も取り上げて、もう売れるために作られた感が満載です。


前置きが長くなりましたが、今回の作品はそれが薄れて本来のエリックアンダーセンに多少は戻った感があり、非常に厳冬期にはいいのです。


Eric Andersen その3   Sweet Surprise_d0335744_23384340.jpg
間違い無く、寒い季節に撮られたであろう、ピンボケのジャケ。カウボーイハットがイマイチ似合ってないような感じ(笑)

少し違いますがブルースコバーンの「雪の世界」と同じ雰囲気があり素敵です。

Eric Andersen その3   Sweet Surprise_d0335744_23390898.jpg

裏ジャケはキタキツネ(勝手に決めてますけど)の写真とクレジット。エリック自身の解説だろうけど英語が筆記体で読みにくい、というか解読する気にもなれません。CDだともう虫眼鏡必要でしょうね。



頑張って見てみると、バック陣はドラムスにクリスパーカー、ハッピートラムのマンドリン、トムスコットあたりも記載されてる。


全体の雰囲気は「Moer ブルーリバー」という感じです。前作のゴージャスさが薄れじっくり聴かせる歌が多いです。やはりエリックアンダーセンはこれがいいです。実はVamguard時代の若い頃の作品もせっせと買ったのですが、自分的にはリプリーズの「エリックアンダーセン」からが一番好きな彼の唄、そして音です。

曲順です。

A面
-1 Lost In A Song
-2 How It Goes
-3 Dreams Of Mexico
-4 San Diego Serenade

B面
-1 Sweet Surprise
-2 Down At The Cantina
-3 Crazy River
-4 Love Will Meet Again

A-1 いきなりのバリトンボイスにぐらっときます。この時点でこのアルバムはいーぞー、期待できるぞ!感が凄い。

-2 すこしロック風な曲。このアルバムでは多少浮いてしまいます、まぁ個人の趣味といえばそれまでですが。

-3 カリブ海風な楽曲、ジャクソンブラウンもこーいうのやっていたな。

-4 A面の白眉がオリジナルではなくトムウェイツのセカンドアルバムからのカバー。これがトムとは全く違う表情で文句なく素晴らしい。「エリックアンダーセン、トムウェイツを歌う」的なアルバム出して欲しいと切に願います(笑)

B-1 B面のオープニングもじっくり聴かせるエリックらしい楽曲、タイトル曲です。バックの演奏が素晴らしく的確でこのアルバムのベストトラック。

-2 これも少しカリプソ風、アコのスライドとベースラインが気持ちいい。

-3 まさにブルーリバーの続編的。題名からしてそーだろう。

-4 最後にダメ押し、マイナーコードのアルペジオから暗いメロディー、そしてか細い女性コーラス。これぞエリックアンダーセン(笑)
B面の流れは本当に素晴らしいです。


レーベルです。アリスタオリジナルのブルーです。カタログNoはAL4075、マトは書いてないです。


Eric Andersen その3   Sweet Surprise_d0335744_23394239.jpg

最後に非常に耳寄りなお知らせです。

行きつけのレコ屋さん。 名古屋市千種区覚王山のSORC(ソーク)さんがレコードバックを開発、販売されてます。ひもが長くて肩からも掛けれて非常にお洒落です。素材はコットン8オンスで、そこらの大手レコ屋の10回使ったら破れそうな紙製のバックとはモノが違います。

Eric Andersen その3   Sweet Surprise_d0335744_23395532.jpg


裏のデザインは一見、魚の骨風(爆)ですが、実はお店の地図です。こーしてみるとヒプノシス風ではありませんか!ナイスデザイン。

通販でも売ってますのでお店に気軽に問い合わせしてください。価格は1500円。価格に十分見合った商品です。

通販はこちらから。   お問い合わせはこちらまで。

ちなみに、右下の女の子は誰?というお問い合わせは受け付けておりません。あしからず。



購入レコ屋  ピーカンファッジ(今は廃業してます)






by naruru-kato | 2021-01-08 21:59 | Eric Andersen | Comments(14)
Commented by 240_8 at 2021-01-10 07:33
おはようございます。
名古屋は先週、雪も降ったらしいですね。やっぱり名古屋は熱いし寒い街なんですよね。

エリック・アンダースン、アルバムあまり聴いてないアーチストのひとり。私、前回のnaruruさんのエリックの記事で「Blue River」からチェックしようとコメントしてますが、あまり聴き込んでませんでした(苦笑)。
今はサブスク導入しているので、いろいろチェック出来ます。あ、でも本作がなぜかなくて、前作の「愛と放浪の日々」があったので、こちらを聴いてみました。エリックってこんな太い声だったんですね。かなりカントリー系の声質。「Blue River」ってもっと繊細なイメージがあったんですが。この声質は確かに冬が合いますね(笑)。

こちらはもっと素朴な感じってことですね。この作品も気になります。
アルバムは違いますが、「愛と放浪の日々」に収録されている楽曲、かなりいいですね。
Commented by 実験鼠 at 2021-01-10 19:57 x
ついにSORC広報部長に就任ですか(笑)。
今日の午前中SORCさん行きまして(やっぱり平日はなかなか行けないです;)、クイーンとロキシーを購入。バッグもいただきました。
右下の女の子・・・K君じゃないんですか? じゃあ、K君の彼女かな?(一度見た事ある)。

エリック・アンダーセン・・・全然知らないなあ・・・と思ってましたが、『Blue River』のジャケは見た事ありました。動画で聴いてみようかと思いましたが、このアルバムの曲はなかなか出てこないですねw 『Blue River』の曲ばかり出てきます。少しかじって聴いただけですが、声と歌い方がJTと似ている気がしました。
Commented by naruru-kato at 2021-01-10 20:50
> 240_8さん
こんばんは、僕の住んでる地域は大丈夫でしたが、今朝も江南、犬山辺りは積もったみたいです。
エリックアンダーセンは僕も昔は苦手でした。まずジェームステイラーで耳を慣らしてから聴き込むようになりました(笑)
「愛と放浪の日々」も持っていますが、曲調は今回のレコとほとんど同じようですが、アレンジがかなり違う感じです。プロデューサーは同じ人ですけど。

まぁでも何といっても「Blue River」が最高なのは変わりませんけど。
Commented by naruru-kato at 2021-01-10 20:55
> 実験鼠さん
こんばんは、勝手に広報やってます。他の店でも壁レコ棚作ったりしてますし、基本的に応援してるお店の役に立てれば、という姿勢です。

クィーンとロキシーですか。クィーンは壁レコの赤いやつかな、ロキシーはエロいやつ?

女の子はたぶん彼女だと思うのですが真相は聞いていません。

「Blue River」だけ聞いていただければ十分です。あれは本当に素晴らしい!

僕が思うにJTよちもエリックの方が味わい深い感じがします。
Commented by 実験鼠 at 2021-01-10 23:17 x
あ! ヴァレリー・カーターだ! (今、気づきました)。
かなり好みなので、眼が♥♥になっています。
晩年の写真を見るとアレですが・・・。

ちなみにクイーンは『Ⅱ』(黒いやつ)を買いました。ロキシーはそうです。エグいやつです(笑)。
Commented by naruru-kato at 2021-01-11 06:50
> 実験鼠さん
今後「Others Female」でヴァレリーカーターなども紹介していくつもりです

この前壁レコの赤いクイーンを手に取ってじっくり見ていたのです、買う気は無いけど初めてじっくりみた(笑)
Commented by リッキー at 2021-01-11 07:55 x
おはようございます。

エリック・アンダースンは、CDなので取り上げないと思いますが、幻のアルバム「ステージス」がCD化された時には盛り上がりましたね。

事の経緯はご存知だと思うので、ここでは触れませんが、「ブルー・リバー」発表後の作品なので、悪いわけがないですよね。

最近はSSW系はほとんど聴いていない(JTは今でもよく聴きますが)ので、久しぶりにエリック・アンダースンを聴いてみたくなりました。
Commented by naruru-kato at 2021-01-11 20:25
> リッキーさん
こんばんは、ステージスの件はそれほど知っていません、聴いたこともないのですが、CDでも聴いてみたい作品です。

エリックアンダーセンはCDでもコンスタントに作品だしてますね。ただしそれほど需要がないせいかLPでの発売が最近はないのが残念です。リックダンコたちと組んだグループの作品もCDでしかないかもしれませんが聴いていないので気になってます。
Commented by blackmore1207 at 2021-01-12 20:56 x
こんばんは!
ちらっとストリーミングで聴いてみましたが渋いですね。ジャクソンブラウン絡みですが「愛と放浪の日々」のみ再発CDで持っています。ジャクソンブラウンも大好きで「愛の使者」(これもポップ)から入り、リンダ、イーグルスと通常とは逆の聴き方でした。
レコード店のブログを覗くと凄いスピーカーが・・ジャズ喫茶のマスターが来店されるなら良いものありそう。お気に入り店なら宣伝もしたくなりますね(笑)
Commented by rollingwest at 2021-01-12 21:27
エリックアンダーセンって自分自身は全く死角的なアーティストでした。また新たなご紹介に感謝!これから探して聴いてみます。アリスタってそんなに評判悪かったんですか?アリスタで大ヒットを連発していたエリックカルメンを掲載していますので覗いてみて下さいませ。でも彼もアリスタから移籍しましたから、やっぱ何かあるんですね。(苦笑)
Commented by naruru-kato at 2021-01-13 06:34
> blackmore1207さん
おはようございます。
僕のSSWの始まりはジャクソンブラウンです。女性SSWは全く聴かず、JTも無理でしたが、ここ数年で女性も聴けるようになり(今ではかなりの女好き 笑)JTのバリトンも聴けるようになり、エリックに行き着いたのです。やはりこの辺りの渋い人たちは自分が歳重ねないと無理だったのでしょうか?

ここのレコ屋は少し特殊で、行くとかならず珈琲出してくれて、ワイワイしながら2時間くらいは遊んでます。しかも一見さんでも同じ姿勢なので、人が沢山あつまるかなり面白いお店で、もう無くてはならない存在なのです。しかもロックオンリー。ジャズもシティーポップも置いてません。
Commented by naruru-kato at 2021-01-13 06:37
> rollingwestさん
おはようございます。
アリスタのイメージはあくまで僕の感覚なので(汗
エリックカルメン覗いてきます。彼はアリスタのイメージが強いのですが、全く聴いてこなかった人です。

でも大ヒットしてたから自然と耳に入っていると思いますが。
Commented by blackmore1207 at 2021-01-14 20:43 x
こんばんは!
自分も段々聴くものが渋くなってます(笑)
昔はウッドストックというとジミヘン(笑)でしたが今はジョーコッカー~グリースバンド辺りです。クリスステイトン絡みですが切っ掛けがないと手が出ませんね!
Commented by naruru-kato at 2021-01-14 22:28
> blackmore1207さん
こんばんは、僕は50歳過ぎてから劇的に聴くものが変わりました。
特にボーカルは昔は高音ボイスが最高でしたが今はけっしてそうではないです。

僕の場合ウッドストックというとジョンセバスチャンとアーロガスリーなんです。ジョンはLPの最初の曲だったので特に印象が強いです、けっしてジミヘンではないですね(笑)

グリースバンドはLPオリジナルでありますが、かなり気に入ってますよ。

大好きな1963~76年くらいのUS、UKロック、SSW、フォークなどのコレクションという程のものでもないですが、自分が所有しているレコードについて思うままに書いてます、但し評論家ではありませんので難しい事は書きません。ジャケットについても同じように思ったことを書いているだけの自分本位のブログです。


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