Rod Stewart その2 Smiler
あえていうなら「スコットランドの酔いどれロックンローラー」という冠を付けたいのですが、今調べたら確かにロッドの父親は純粋なスコティシュでありましたが、ロッドが生まれた時はすでにロンドンに出てきていたので、ロッドは純粋なスコットランド人ではなかったのです(母親はロンドンっ子)。まぁでもマーキュリー、フェイシス時代は必ずステージでマフラーをしていてタータンチェック柄も使っていたから、やはりそのイメージは強いです。
1974年発売、マーキュリー時代の最後のアルバムはまさにそのまま、タータンチェック柄に自分の写真を組み合わせていてカッコイイデザインです。
裏ジャケも同じで広げるとこんな感じです。全体にラミネート・コーティングされたピカピカのジャケ。すこし外周まわりが焼けてます。
ゲイトフォールドの内ジャケです。恒例のメンバー、そして家族写真。これまたザバンドの影響でしょうか?
どこぞのレストラン?の前での集合写真。
しかし、なんだな。なぜウッディーがど真ん中の一番いい場所にいるんだ?しかもこのアルバムのジャケのデザインそのまんまの恰好してるし、さらにその隣はウッディのお母さん、後ろに父親、兄弟。
肝心のロッドはその脇でしゃがんでる(笑)。ロッドの父親は右の真ん中あたり、あとはおなじみのフェイシスのメンバーですがこの前の時期に脱退したロニーは勿論いません(涙)
手前の管楽器はこのアルバムからメンフェスホーンズが参加しており楽器だけの写真掲載ということです。
この集合写真で一つ、物凄く気になる事が、写真の一番右の店内の中にいる老婆風な人。こ・これはもしかして幽霊ではないのか?
何と言ってもイングランドはゴーストの本場だし、偶然外を見ている掃除のおばはんかもしれませんが、顔が怖すぎる。他のロックブロガーさん達のブログもかなり拝見しましたが、その辺の事を語っている記事は見かけませんでした。
こんなしょーもない事を語っているのは「お前だけやわ アホっ」と言う事なんでしょうけど。真実は闇の中です。
でもやっぱこの人、怖い(汗)
さて肝心な中身ですが、このアルバムは前作よりまして他人の曲が多い、しかもR&Rからバラード系、ソウル系、フォーク系とめちゃめちゃな選曲、しかしそれがロッドの魔法にかかりすんなりと一枚のアルバムとして聴けてしまう凄さがあります。勿論フェイシスと同時期のアルバムなので同じような内容ですがディランとかキャロルキングとかの楽曲はバンドではやらないと思うし。それなりに楽しめる内容のアルバムと言えます。
このアルバムでマーキュリーと決別しアメリカに渡ってワーナーと契約し世界的なスーパースターになっていくのですが、すでにこのアルバムではアメリカも視野に入れ先のメンフェスホーンズも導入し全英では1位、USでは13位と大ヒットします。
曲順です。
A面
-1 Sweet Little Rock 'N' Roller (Chuck Berry)
-2 Lochinvar (Pete Sears)
-3 Farewell (Martin Quittenton, Rod Stewart)
-4 Sailor 3:35
-5 Bring It On Home To Me/You Send Me (Sam Cooke)
-6 Let Me Be Your Car (Elton John, Bernie Taupin)
[B]
-1 A Natural Man (Gerry Goffin, Carole King, Jerry Wexler)
-2 Dixie Toot
-3 Hard Road (Harry Vanda, George Young)
-4 I've Grown Accustomed To Her Face (Alan Jay Lerner, Frederick Loewe)
-5 Girl from the North Country (Bob Dylan)
-6 Mine For Me (Paul McCartney, Linda McCartney)
A-1 もういきなりチャックベリー節全開、イントロのギターリフがストーンズの「スタースター」と同じですがそこは御愛嬌。
-3 小作をはさみ、ロッド&マーチン作の「マギーメイ」路線。焼き廻しといえばそれまでですが、やはりイイです。このミディアムスローなナンバーはロッドの声が一番カッコよく聞こえます。
-4 ウッディーとの共作、ほとんどフェイシスです。がこれもカッコイイ。
-5 敬愛するサムクックのナンバー。やはり自他とも認めるサム直系のボーカリスト。上手く歌うわー。ここではメンフェスホーンズがかぶさり来るべき大西洋横断に目先が向いています。A面の白眉ですなー。
-6 エルトンジョンの作品、ここではほぼユニゾンで一緒に歌っています。ジョンの「真夜中をつっ走れ」的な(笑)
B-1 キャロルーゴーフィン作品、勿論キャロルキング自身も取り上げています。しかしロッドが歌うと・・・やはりかなわんわなー(笑)
-2 ここでもウッディーとの共作、アイルランド風(笑)。なんかロッドが非難したウーララっぽいんだけど。
-3 ほとんどフェイシスR&Rナンバー。最高の一言です。
-4 綺麗なアコのインスト、これはウッディー?
-5 ディランの「北国の少女」。イントロのストリングスから「If Youre Trevlin ~と歌いだす所は感動的であります。原曲の良さもさることながら、最近は他人の曲ばかりやっているロッドですが是非共「ロッド、ディランを歌う」という作品を出して欲しいと願います(爆)
-6 最後はポールが提供した曲ですがポール自身は録音していません、もしかしたらロッドの為に作ったのか?クレジットにはありませんがポール&リンダがコーラスで参加しています。
しかし、出来たらB面の最後、5,6の順番が逆だったらなー(あくまで自分の趣味ですが)たぶん僕は感動で立ち上がれなくなるでしょうね。
レーベルです。マーキュリーの特別仕様はジャケと合わせてタータン仕様、カタログNoは9140-001マトは1v//1 2v//1となっています。
あまり関係ないですが、レココレのロッド特集に掲載してある1974年のフェイシス日本公演のバックステージから録ったこのショット。物凄く好きです。
この時、僕は中学2年、当時愛読書のミュージックライフを見て、訳も判らずフェイシスに日本人の山内テツ(当時はどんな人か知る由も無し)が加入し来日するんだ。という事実に大興奮していたのを覚えてます。勿論フェイシスというバンドもこの時初めて聞きました。
この後アメリカに渡り大ヒット飛ばしてのソロ公演(ブロンディーツアー)を名古屋で見ましたが、その時ロッドはなぜか機嫌が悪く、セイリングを演奏しなかったので我々は怒り狂って折りたたみ椅子を蹴飛ばして帰って来たのを覚えてます(オイッ)。この時からロッドが嫌いになっていくのですが(本当かよ)アメリカに渡っての最初の2枚めまでは実は結構好きだったりします(笑)
購入レコ屋 SORC
購入金額 3000円程
参考文献 レココレ 1994 1号 2010 7号
あの頃、山内テツという人は凄いなーと感激していました。
ミュージックライフ、音楽専科が出るのが楽しみでしたねー
フェイシスのドタバタ感と違ってソロのロッドはバラード系がいいような気がします、ただし録音メンバーは大差ないんですけどねー(笑)
う~ん、このアルバムは存在すら知りませんでした(笑)。この次のアルバムが「Atlantic Crossing」ですから、ビッグヒットを記録するまで、ちょっと時間がかかったっていうことでしょうかね。
しかも本作、ポール&リンダの作品が収録されているんですか。ポールとロッドって、接点がありそうで、あまりなかったと思っていたんですが、そんな交流があったんですね。
あと裏ジャケもCDだったら、楽しみも半分ですね。
ロッドはフェイシズでもポールの作品、歌ってるし、ジョンのジュラスガイもライブでやっているので結構交流があったかもです。
このアルバムは大スター前夜。と言う感じで大好きなのです。ただし大スターになってからのロッドはあまり興味無くなってしまいました(笑)