Gene Clark その2 No Other
僕はWLよりも先にこちらを購入していたので、逆にこちらの方がよく聞きます、自分的にはNo Otherのほうが好きですね。
このアルバムはハリウッド映画の栄光と衰退をテーマにしているようで、SSW的な音よりも実験的で前衛的な作品もありそれが評価を落としている原因のようです。
ジャケも昔のハリウッド映画を意識しているようで、SSWのアルバムとはとても思えませんね。逆にロックのアルバムの中では凄く目立つので餌箱から「何だこれは?」と抜き出し元バーズのジーンクラークの作品と書かれたプライスカードだけで速攻購入したレコードです。
本当はこのアルバムは2枚組で出したかったそうですが、レコード会社に却下されたそうです。しかしYouTubeでこのアルバムのFULL ALBUMというのが出ていて、ここで残りの曲が聞けます(たぶん)本篇8曲が終わってもまだ他の曲が続いているのです。たぶんアウトテイクでしょう。そして別テイクも入ってます。興味のある方はこちらです。
ドラムはラスカンケル、オールマンのブッチトラックス(意外)、ベースはリースカラー。元同僚のクリスヒルマンが1曲だけマンドリン弾いてます。
そしてギターは、バジーフェートン、ジェリーマギー、ダニークーチ、そしてジェシエド、さすがの人脈ですねー。
ポスターです、特にいらないけど(笑)
曲目です。
A面
-1 Life's Greatest Fool
-2 Silver Raven
-3 No Other
-4 Strength of Strings
B面
-1 From a Silver Phial
-2 Some Misunderstanding
-3 The True One
-4 Lady of the North
B-4はディラードとの共作、あとはすべてクラークの作品。
1曲目からジェシエドのギターがさく裂、ソロの出だし、トリル3連打で1音づつ下がる3連譜、たまりません(言葉でこのニュアンスを書くのは難しい 笑)。2曲目はジェシの手癖フレーズのチャララララーン(これまたしかり)が入りこれまたたまらんです。
3,4曲目が実験的な作品であまりよくわからないのですが、B面はWLの路線をバンドスタイルで演奏している感じで最高です。
B-1のジェシのギターソロはジョンレノンのウォールズ&ブリッジズでソロを弾いた時と同じようなフレーズです(ちなみにこのアルバムでは全曲参加しています)
ジョンのアルバムも1974年作なんでほぼ同時期にスタジオに入っていたことになりますね。
ジェシエドの事ばかり書いてますけど(汗)
クラークの歌も素晴らしいです。B-2のバジーフェイトンのスライドも最高です。
レーベルはアサイラムのクラウズのWマークなし、オリジナルです。
実はこのアルバムをそのまま全曲ライブでトリュビートしている映像をYouTubeで発見しました。しかも2014年にです!
今の若いミュージシャンが入れ替わり立ち替わりで全曲通しで演奏しているのです。
The Gene Clark No Other Band
これは必見ですよ!(ファンじ無ければいいけど)
もしかしたらこの「No Other」はロックの歴史上で再評価され始めているのではないでしょうか?
購入レコ屋 バナナレコード大須店
購入金額 英世 1.2枚くらい
参考文献 アサイラムとその時代 音楽出版社