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アナログレコード巡礼の旅~The Road & The Sky

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Carole King その3   Thoroughbred

予想通りの展開といいますか、ローラニーロの次はこれまた久しぶりにキャロルキングです。前回のMusicのあと数枚出しますが、時系列を無視して1975年のこの作品です。何故かというと、ずーとUS再発盤を持っていたのですがレコ屋(新栄 ラジオディスさん)にオリジナルが入り、これが目的で訪れた訳では無いのですが、ジャケが凄くよくて、たぶんこのオリジナルは音もいいような予感がして連れてきました(本当はニールヤングの、ある、レコ買いに行ったのですが)

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絹目の美しいジャケ、この作品に「Thoroughbred」という歌は無いのですが、キャロルが馬に乗っているのでこのタイトル名がついたのでしょうか?

ちなみにこれが再発のジャケ、ツルツルのジャケでこれはこれでいいのですが。今風に語ればオリジナルをインスタで加工したような海の蒼さ。

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単純に比べて見ると、再発は昼間風、オリは夕方風といったところで全然イメージが違っています。


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左 US再発盤 右 USオリジナル。

裏ジャケはほぼ同じですが、これは間違いなくサンセット。ということはオリジナルのジャケとピタッと合っている事になりますね、どーでもいいことですが。



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クレジットにはギターにダニーコーチマー、ウッディワクテル。ベースがリーランドスカラー。ドラム、ラスカンケル。トムスコットのサックス。などが参加。コーラスにはクロスビー&ナッシュ、JDサウザー、そしてジェームステイラーの盤石な布陣。
前作まではベースはチャールズラーキーでしたが公私ともに別れを告げここではリーのベースが大きくフューチャーされていてうねりまくるベースが気持ちいいこと。このアルバムが少し低迷期になっていたキャロルの復活を遂げているのです。


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厚手のインナースリーブには歌詞と馬に乗ったキャロルの写真。前回のローラもそうでしたが、US再発には歌詞カードは省略されている場合が多いので無いだろうか?
それともただ単純に自分が買ったレコだけ無かったのか?とにかくUS再発盤は付録関係を省略する事が多いのでは?と自分は思っています。

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それはそうと、全体の感じとしては、曲もよく出来ていて、キャロルの最高傑作は誰もが「タペストリー」と言いますが、自分的にその次のこのアルバムを一番よく聞くのです。ほぼセクションのリズム隊にワクテルらも加わりウエストコーストッぽいSSWな曲作りがされています。

そして録音ですが、予想通りこのアルバムはオリジの圧勝!。音が立っていて、バックコーラスも非常に良く聴けます。クーチ、ワクテルのギターも音圧が全く違うのです。コーラスは事前情報が無い前提で言うと「んーなんかJTの声に似ているなー」と再発で思うのに対し、オリジでは「おーJTじゃん」って感じですぐにわかるのです! 正直、カッティングがヤバすぎる!とおもうくらい爆音でした。

曲順です
A面
-1 So Many Way
-2 Daughter Of Light
-3 High Out Of Time
-4 Only Love Is Real
-5 There's A Space Between Us
B面
-1 Id Like To Know You Better
-2 We All Have To Be Alone
-3 Ambrosia
-4 Still Here Thinking Of You
-5 Its Gonna Work Out Fine

A-1 なんかタペストリーに入っていそうな感じいいピアノ弾き語りから一気に昇天するオープニングに相応しい素晴らしい曲です。

-2 これぞキャロル節。という感じ。クーチのギターが気持ちいいこと。ゴフィン&キングの復活の作品でもある。

-3 リースカラーのうねうねベースから始まる。コーラスでC&N。途中からハモでJT登場。見事な展開。全体にベースが支配している曲ですが完成度高すぎる!

-4 少しジャジーな曲。これもタペストリーッぽいです。キャロル完全復活といえるような曲調です。ギターはワクテルかな?ギターソロにはゾクっとさせられます
トムのサックスも都会的でナイスです。ここら変はテペにはなかったところです。

-5 ここでもベースがイイ感じ、コーラスは後半にJTのみ。

B-1 ウストコースト風なアレンジの曲です。キャロルの一人ハモが素晴らしい、それにかぶるようなJTのコーラスが美しい。

-2 クーチのカッティングが気持ちいいナンバー。

-3 ここでJDサウザーがコーラスをつけます。JTとTDが同じアルバムでコーラスを取るとは、なんて贅沢なアルバムなのでしょうか?キャロルなら当たり前でしょうけど。ここでのギターは間違いなくワクテルでしょうね。

-4 珍しくアコでのイントロ。ピアノがほとんど聞こえてこない。キャロルんしては変わった曲ですが、曲調は相変わらずの安定(笑)

-5 ご機嫌なLAポップ風ナンバー、しかしこの路線がこの後キャロルの低迷期につながっていった気がするのですが。



プロデューサーは当然のルーアドラーですがこのアルバムを最後にキャロルはオードを離れます。

レーベルです。まずオリジナルはスペシャル仕様、カタログNoはSP-77034。マトは両面1のファーストプレス! A&Mの配給です。

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再発も載せておきます(たぶん売ると思うので)カタログNoはPE-34963 マトはどうでもいいでしょう。

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オードですがエピックのマークが入ってます。買収されたのでしょう。



Musicのあとの数枚は又の機会にしたいと思います。

実はキャロルのこの後のアルバムは持っていません(あったけど面白くないので売りました)。80年台は70年台に活躍したSSWがハマる罠にことごとくハマリ(シンセなどの機械的な音作り)低迷しますが、2000年頃からまた復活します。最近のライブは凄くイイです。

実はこのオリジ買ったのと同時にRhythm&Reasonもオリジナルをに手に入れたのですが、こちらは以前から持っていた日本初回盤のほうが音は出ていて、トホホな結果になってしまいました。ジャケも日本盤はほぼオリジを忠実に再現していて、まぁこー言うことも多々あるのでレコード収集は辞められないのですけどね。


購入レコ屋  オリジナル   レジオディズレコード

       再発      ファイハイ堂




# by naruru-kato | 2019-09-14 18:26 | Carole King | Comments(2)

Laura Nyro その4 ....... New York Tendaberry

久方ぶりのローラニーロです。一応最高傑作とも言われていますが(自分的には少し違う)ローラが地元NYを舞台に、愛情と魂の叫びを納めた傑作。

ただし、この作品は例えばローラを初めて聞くという人には絶対にお勧め出来ません。その理由は。もう彼女の心の中の世界がそのままに表現されていて、彼女独特の世界観の中で曲が進んで行き、常人にはとても理解しがたい表現、アレンジ、がなされている曲ばかりで(汗

前作のイーライもそうでしたが、それを上回る訳のわからん世界なのです。曲の構成は通常のAメロ、Bメロ、サビ。なんていう生やさしいモノでは無くAメロA’メロA''メロA'''メロでサビはどこ?なんていうのもあって・・・


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NYのアパートメントのようなベランダでのローラのShot。モノトーンで凄くアルバムの雰囲気が出ています。

実は、このアルバムは超初回盤はジャケが全く違っていて、そのジャケはもうほとんど出てこないのですが、一度だけオークションで出て諭吉5枚程の自分には無理なプライスで落とされていました。それがこれです。


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レコードコレクターより抜粋写真。写真の左下が幻のファーストプレス、窓の外に(たぶん)ローラがいます。




歌詞カードです。以前持っていたセカンドプレスでは歌詞カードが無かったからどうしてもコレがついているオリジナルが欲しかったのです。


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このジャケと同じ角度からのローラがいないバージョンの写真が歌詞カードになっています。珍しい小さめのサイズ(CDの一回り大きいくらい)でさらに蛇腹折りになっています。

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こんな感じです。前作の歌詞カードも、ひとひねりしてありました。歌詞にこだわるローラのこだわりなのでしょうね。





裏ジャケはローラの怖い顔アップの写真。この人って凄く美人のポートレートも多いが、こーいう怖い写真も多い(笑)

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ローラがイニシアティブを取り、全身全霊をかけて作った情熱と官能のアルバムは全米32位まであがりまあまあの成功を収めます、A-5はフィフスディメンションがカバーしさらに大ヒットを飛ばします。しかしこの後のローラの作品はごく普通の曲(というのも変ですが)多くなり、ファースト同様に非常に聞きやすくなっていきます。

やはり、ローラの感性は普通のリスナーには受け入れらなかったのでしょうか?

ただし、この頃あのマイルスディビスとも親しかったローラは、このアルバムに参加して吹いて欲しい!とマイルスに頼むも、彼はこの作品に自分が手を加えることは何も無い!といって断った。という逸話が残っています。ローラ上級者にとっては完成度は素晴らしいのです。

曲順です
A面
-1 You Don't Love Me When I Cry
-2 Captain For Dark Morning 
-3 Tom Cat Goodby 
-4 Mercy On Broadway
-5 Save The Country
B面
-1 Gibson Street
-2 Time and Love 
-3 The Man Who Sends Me Home
-4 Sweet Lovin Baby 
-5 Captain Saint Iucifer
-6 New York Tendabrry

A-1 静かなピアノの後にゆっくりローラのボーカルが入って余韻を浸りながらずーと聞いていると、後半に突然、発狂したような(娘曰く)叫び声。これがこのアルバムの序曲です。もうここで無理、という人はこのアルバムは聴けません。そしてまた静かに終わります。

-2 これもあくまでピアノの弾き語り主体、あとはストリングスのみ。ほとんど裏声で進んでいきます。ここでも叫びます(笑)中間部分の間奏だけ一度バンド形態になりますがまたピアノの弾き語り。訳のわからん展開。

-3 A面で一番無理な曲(汗)。これまた静かなピアノの弾き語りから凄い叫びの連発!後半は軽やかなピアノに乗ってローラの言葉の羅列、叫び。初めて聞く人はこの辺りで無理になるのでは?

-4 ブロードウェイの何かを唄った曲です。サビらしきところから全く違う曲になります、 後半から今度はドゥワップのようになり突然終わるのです。もうついて行けません。

-5 唯一まともな構成の曲のようで、途中からまたテンポが変わり、又元に戻る。もう好き放題って感じで最後にいくに従いどんどんテンポが速くなる。でもA面では一番聞きやすいかな。


B-1 面が変わっても相変わらず同じような世界です。しかしここではドラムスも活躍、でもあくまで曲と曲の合間にすこしだけ。ピアノ主体の曲です。そしてまた最後に行くに従いホーン、ストリングのなどがかぶりますが、やはり訳わからん。これはいったいどんな音楽なのだろう(汗

-2 ローラ得意の彼女の雰囲気でテンポがよく変わります。しかし曲としてはこの曲が一番まともかな?コーラスもドゥワップっぽいのが被さり雰囲気はいいです。NYの路地でよく歌っていそうな感じの曲ですね。ハンドシェイクがイイ感じです。

-3 日本で言うならば大貫妙子が作りそうな曲でしょうか?歌詞が少ない、でも歌詞カード見ないで聞くとさっぱりわからない曲です。

-4~5 続けて同じような世界観の曲です。

-6 最後にアルバムのテーマ曲で締めます。このタイトル曲がこのアルバムの全てを物語っていると思います。ラストを飾るに相応しい曲。


レーベルです。コロンビアオリジナルツーアイ。カタログNoはKCS9737 マトは両面とも2です。

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散々訳わからんを連発してしまいましたが、この独特の世界はSSWの中でもローラが随一です。同じNY出身でもキャロルキングやジャニスイアンでは到底この世界は作れないと思うのです、ただしこの世界に浸れるかどうかは聞き手次第ということでしょうか?

以前レコ屋の店主にローラありませんか?と説いたところ、「ローラニーロってゴナテイクアミラクル(ドゥワップのカバー)以外はキツいでしょう、普段聞かないよなー」というもの凄い答えが返ってきたことがあります。

たしかに一理ありますが、ローラをずーと真面目に聞いているとやはりイーライとこの2作は外せません。全体の印象は何度聴いても「訳わからん」というところに落ち着くのですが、これがNY何だろうなー?と思えてくるのは僕だけでしょうか?



購入レコ屋   ヤフオク

参考文献    レコードコレクターズ 2008年2号

 







# by naruru-kato | 2019-09-07 19:34 | Laura Nyro | Comments(12)

Jackson Browne その5  Running On Empty

9月になりました。この時期はジャクソンブラウン(以下JB)に決まっている事を忘れていて、急遽このアルバムを聴いています。
なぜこの時期にJBか?というと僕が決めているからです(汗。

JBもとうとう5回目、通算5枚目のアルバムは先日紹介した、デラボニのモーテルショットと同じようなツアー中の移動バス、ホテル、ステージなどのライブです。すべてこの時点で未発表曲、まぁ新作と言ってもよかったのでしょう。同じような事をニールヤングもやってましたなー。プリテンダーで暗く重いアルバムを作りその反動でしょうか?「まだまだ走り続ける」と宣言しているような内容です。

実はこのアルバムはオリジナルとこの日本盤の2枚持っていましたが、何回聴いてもオリよりも日本盤のほうが音が出ていてオリは売ってしまったのです。ただし売った時点と現在ではオーディオがかなりパワーアップしていますので再度聞き比べしてみたいと思っていますが、結構オリジナルが出てこなかったりするのです(泣)。


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このステージ写真のカッコイイ事よ!。浜田省吾さんがこのジャケをパクッていますね(オンザロード)まぁハマショーの場合は許せます。

ラスカンケルのタム、シンバルの配列が凄く好きです。派手なセットですがツーバスでないところがいいんです。

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裏ジャケはJBと曲順。曲はどこで録音されたか詳しく書いてあります、例えば、コンサート会場の名前は当然として、バックステージ、移動でのバスの名前、ホテルの名前、ルームナンバーとかです(笑)

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そして豪華(笑)写真集もついているのです。ここでツアーの様子などが伺えるのです。

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自分が思うに、このツアーでのバックバンドがJB最強ではないだろうか?。なんといってもセクションのメンバーがそのままリズム隊になり、つまりダニークーチのギター、リースカラーのベース、ドラムはラスカンケル、キーボードにクラェグドージ。そしてスチールに泣く子も黙るデビットリンドレー。コーラスはダグヘイウット、そして紅一点ここで名を売ったローズマリーバトラー。
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まさに最強だと思います。この後のホールドアウトツアーではセクションからラスだけが残り、ベースはボブグラブ、キーボードがビルペインになるのですが(これも順最強)やはりこのアルバムのメンバーがいいです。

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レッドロックでのJBのステージ写真。ここでコンサート見てみたい!

解説は天辰さん。当然といえば当然です。

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歌詞カードでのJBのこの写真が凄くイイです。

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曲順です
A面
-1 Running On Empty
-2 The Road
-3 Rosie
-4 You Love The Thuder
-5 Cocaine
B面
-1 Shaky Town
-2 Love Needs A Heart
-3 Nothing But Time
-4 The Road Out
-5 Stay

A-1 JBの代表曲となるカッコいい曲。コンサートでは本編最後の曲になる、というJB史上大出世の名曲です。ローズマリーのコーラス、最後のリンドレーとJBのヘタウマカッティング、もう何も言うことはありません。

-2 ダニーオキーフの作品。これはホテルのルームで録音。JBの弾き語り、リンドレーのフィドル、雰囲気最高です。一瞬のブレイクを挟んでコンサートでの演奏がかぶります、この展開は凄く自然に流れます。クレェグのエレピが気持ちいい。

-3 コンサート会場のバックステージでの演奏。バックステージにこんなグランドピアノ?があるのか。ここではダグとローズマリーのコーラスが味わい深い。

-4 ステージでの録音、全編に流れるペダルスチールが最高。ラスのドラムもタイトの一言。1曲目と競るくらいの名曲です。

-5 ホテルの一室での録音、JJケイルの作った歌でクラプトンで有名になったあの「コケイン」とは違います(笑)いかにもセッションという感じがいい。ここでは(たぶん)クーチのアコが渋い。 たぶんJB、クーチのアコ、リンドレーのフィドル、3人の演奏でしょう!

B-1 クーチの作品。これもホテル、さらにドラムセットいれての録音です。 BメロはJBとダグのツインボーカル。

-2 親友のローウェルジョージ、ヴァレリーカーターとJBの共作。曲の構成がいかにもローウェルのアコの作品っぽい。中間部のエレピ、さりげないクーチのギター、コーラス、どれを取っても一流品の曲に仕上がってる。ちなみにアンフィシアターでのライブ録音。

-3 移動バスでの録音。本当にバスのエンジン吹かしているような音が聞こえる(笑)。バスが走ってる中での録音のようだ。凄い!

-4~5 コンサートではアンコールの1曲目が定位置になる曲です。しみじみと今夜のコンサートの様子を歌い上げるJB。そして後半ステイに移りローズの大熱演とリンドレーの変態さが大受けする名曲につながります。これもこれ以上何も言うことは無いです。


レーベルです、日本盤なんでその他は割愛。


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この作品はオリジナルもこの日本盤もさほど録音は良くなくて。まぁコンサート日記のようなモノですから致し方ないか?


この後、ローズマリーは一気に有名になり(日本では映画「汚れた英雄」の主題歌も歌ったはず)ソロアルバムを出すも売れなくて(汗)そのうちまたコーラスに戻るのかな?

欲を言えばもっとクーチが弾きまくるステージを聞きたかったです。リンドレーのペダルとツインリードみたいな。それほどここではクーチの音があまり聞けないのが残念でならないです。

JBもこの後のHold Outで最後になります、その後の80年台は面白くないし(レコは売ってしまった)90年台~最近はレコじゃなくてCDで追いかけているので。

追記  とうとうこのブログも5年目に入りました。今後も頑張ります!宜しくお願いします。



購入レコ屋  忘れました。



# by naruru-kato | 2019-08-31 20:01 | Jackson Browne | Comments(4)

Tom Waits その1      Closing Time

以前からアナウンスしていたピアノ弾きのSSWのうちの一人。長年探していたトムウェイツのファーストが日本盤ですが東芝音工の初回盤で手に入ったので紹介します。

タイトルを直訳するとそのまま「閉店時間」となる有名な名盤です。なかなか再発でも出てこない盤ですがこれだけはどーしてもオリジナルが欲しい!と思っていて(理由は後ほど)再発のクラウズレーベルでは絶対に嫌だったのですが、再発でさえなかなか見つけられずにいたところ、新栄の行きつけのお店のバーゲンコーナーで見つけたときは驚きでした。しかも初回の東芝盤の白アサイラム(その後パイオニアに移りクラウドレーベルになる)。そして値段が440円(ウソだろー)という歓喜の雄叫びを上げるのをぐっと我慢してY店長さんにさりげなく「コレ買います」と持ってきたのです。実は、ヤフオクで全く同じ帯無しの盤が1万で出ているのです!(しかしその盤に入札は無くずーとまわってるけど)オリジナルなら軽く諭吉2~3枚くらい必要なのでは? Y店長安く出してくれてありがとう!


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タイトルの雰囲気そのままのジャケ、右上にかすかに写る時計の針は3時23分(勿論AMでしょう)。3時まで営業していてその後店を閉めて「今夜の売り上げ全然じゃん」というような顔でピアノにもたれかかるトムウェイツ、いい雰囲気のジャケです。発売は1973年。


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この作品は80年台にCDで買って、まったく良くなくてすぐに売ってしまった暗い過去があるのです。実はこの時期の洋楽ロックが全く面白くなくて、邦楽ロックばかり聞いていた時期で、中でも大好きだったARBの石橋凌さんがトムの歌をステージでトムと同じようなダミ声で歌ったのを聴いて「いったいどんな人なんだろう」と興味を持ったのです(ちなみにその頃、他にはザモッズ、RC、ロケッツ、子供バンドなどを聞いてました)。


しかし20代後半の僕では、やはりトムウェイツの渋さなんぞわかるはずも無かったのは言うまでもありません。



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その後、イーグルスがこのアルバムの1曲をカバーし(実は僕も弾き語り時代に、このメロディを借りて曲作った)いつかはまた聞けるかも?と思い、今年に入りせっせとアルバムを集めだしたのです(最初はサードのライブから)。


今改めて聞いて思うのはこのファーストが一番声が聞きやすい(汗)。


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日本盤なんで解説、歌詞もあります。が、肝心のOL'55の歌詞に大きな間違いがあって、OL'55を高速道路55号線というような解釈をしているのです、さらに再発のパイオニアでは「懐かしき55年」という全く見当違いの邦題までつけているのです。


「このOL'55というのはT型フォード55年製の事なんじゃ、このボケが!」と思わずツッコミたくなります(笑)

という僕も後から知ったのですけどね(汗)


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この時東芝音工の担当者の人はアサイラムレーベルをもっと広めたいと思い、このようにアサイラムフレンズというファンクラブまで作っています。まぁ確かにこのレーベルはハマると呪縛のように逃れられない魅力的なアーティストの宝庫でしたからねー。勿論僕のその一人ですけど(汗


曲順です

A面
-1 OL'55
-2 I Hope That I Don't Fall In Love With You
-3 Virginia Avenue
-4 Old Shoes
-5 Midnight Lullaby
-6 Martha

B面
-1 Rosie
-2 Lonely
-3 Ice Cream Man
-4 Little Trip To Heaven
-5 Grapefruit Moon
-6 Closing Time

A-1 もはや説明の要らない名曲ですが、発売当初はどうだったのだろう?。やはりイーグルスのおかげなんでしょうね。この曲がイーグルに取り上げられたおかげでトムの家にプールが作れた。と後日話してました。他にはイアンマシューズ、エリックアンダーソンもやっています。でも本家が一番いいのは当たり前か!

-2 そのままの流れでつながるように2曲目。チープな音がするアコが凄くいい雰囲気を出してます。1~2曲目の流れとしては最高です。

-3 ジャジーな夜に相応しい曲。その後のジャズっぽい音になっていく前触れのような曲です。こんな渋い曲が20代の僕にわかるはず無かったのですが、今は凄くハマります。

-4 いかにもSSW的な曲。この曲のカバーは無いのだろうか?誰が歌ってもイイ感じに仕上がると思うのだけども。

-5 まさにタイトル通り、真夜中の曲です。A面の白眉ですね。深夜にウイスキー飲みながら聞くのが最高でしょう!ボーボンよりもスコッチのがイイと思いますよ!

-6 A面最後に相応しいララバイ。捨て曲無しの素晴らしさ。

B-1 OL'55と同じような感じの曲。というかほとんど同じ(笑)と言うことでこの曲も大好き。

-2 寂しい・・とひたすらジャジーに歌うトム。失恋の歌でしょう。

-3 この曲だけ少し感じが違ってSSWというより完璧なジャス系? ドラムスもそんな感じの叩き方です。悪くないです。

-4 A-6と同じような雰囲気。もう溶ろけそうになります。この曲を聴いてイイと思わない人にはトムウェイツは無理でしょうね。

-5 歌モノの最後です。いかにもアサイラムのSSW的な楽曲。しっとりと聞かせます。

-6 最後にタイトル曲はインスト。映画のエンディングテーマのような感じ、曲が終わってもしばし動けなくなります。素晴らしいの一言に尽きる、これ以上コメントはないです。


レーベルです、日本盤ですが、この白アサイラムは本当に魅力的、これで白アサイラムは大方揃いました(JoJo Gun以外は、このバンドは特にいらんし)。

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カタログNoはIAP-80856ですが左に小さく(SYL9007)と書いてあります。この品番はUKアサイラムの、このアルバムの品番です。



ということはこのマスター盤はイギリスから渡ってきたということになります。この当時アメリカオリジナルでもUK経由で送られてくる事は普通の事だったのです。




この後セカンドくらいまでは非常に聞きやすくてわかりやすいのですが、その後はダミ声がさらに強烈になっていき、かなり気合いを入れないとなかなか聞き込めない作品が多いのです。が、僕も歳を取りなんとか聞けるようになってきています。でも自分的にはこのファーストが一番なのかな?

ところで、USオリジナルが欲しいと思ったのは、以前、季刊アナログ誌で(また)和久井さんがこのオリジナルは再発と声の感じが全く違う!と書いていて、他の人も「本当ですねー全く別人ですよ」みたいな対談になっているのを読んだのです。本当かよ?と言いたいところですが、そこまで書き切れるならやはりオリジナルが欲しい。という気持ちになってました。でも今回はこの日本初盤でかなり満足しています。多分US再発よりはいいかも?。

SSWという表記よりは自作自演歌手という名前の方が圧倒的に相応しいと感じるトムウェイツですが。ところでもう一人、LAのピアノ弾き語り系の自作自演歌手もそのうち取り上げる予定です。


もちろん誰か、わかりますよねー。


購入レコ屋  ラジオデイズレコード 


参考文献   アサイラムとその時代

# by naruru-kato | 2019-08-24 17:16 | Tom Waits | Comments(10)

Linda Ronstadt その3......... Linda Ronstadt

リンダのソロ作3枚目、タイトルも本人の名前のみ、意気込みを感じさせられるアルバムです。

ところで、知らないうちに(そんなことは無いけど)リンダのレコードはすでに17枚を数えるところまで集まりました、1枚を除き全てオリジナルです。それほどオリジも値段が張らないので(高くても2000円、安いとワンコイン、流石にストーンポニーズだけは3~4000円したけど)わずか1年でこれだけ集めれたのです。ストーンポニーズからネルソンリドルの3部作までです、それ以降は今のところ買う気は無いのでこの辺でコレクトも完成形になりました。

以前、この盤は日本盤の[なんちゃら」シリーズで持っていたのですが、それはペラのスリーブジャケでした。このオリジナル盤を買うまでイマイチこのジャケの意味がわからなかったのですが、ゲイトフォールドのジャケを手に入れてようやく事の次第がわかったわけです。


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テクスチャーの素晴らしジャケ、当初リンダの左はタダの木だと思っていたのですが、実は木製の扉であったのです(多分そーだとおもう)。


ゲイトフォールドを広げるとこんな感じになります。モノトーンっぽい渋すぎるジャケ。

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内ジャケはこんな感じ、左半分のリンダの顔が日本盤では裏ジャケになっていたと思います。そして右には曲ごとの詳しいクレジット。


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この作品はリンダのカントリーロックの完成形であると言い切れると思います、プロデューサーはリッキーネルソンをやっていたジョンボイラン(この時リンダと出来ていた 笑)そしてインターブリーダーとしての楽曲のセンスの良さもこの作品から始まる。と思っています。

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そしてなんと言ってもここで,後のイーグルスの面々が顔を合わせ、後にリンダのバックバンドとしてイーグルスの骨子が固まるのです、が、クレジットを見る限り、グレンフライ、ドンヘンリー、ランディーマイズナー、バーニーレドンが同時に録音に参加した曲は無く、アルバム1枚を通して別々に参加しているのがわかりました。しかしスタジオで顔を合わしていた事は明白ですので、やはりここからイーグルスが生まれた。といっても過言では無いでしょう。

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このアルバムは特にB面には3曲のライブが含まれます。これがまた素晴らしすぎる、リンダの伸びまくるハイトーン、コーラスの素晴らしさ、ペダルスチールの雰囲気。全てが最高なのです、前2作から大きく進化したリンダがここでは聴けるのです。

参加メンバーはイーグルス組の他はスヌーキーピートのペダル、ギブギルボーのフィドル、その後、恋仲になるJDサウザーがコーラスなどです。



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ちなみに一番下の豚のマークはジョンボイランのマークらしい、盤のデッドワックス部分にも刻印されています(笑)

録音はLAのスタジオとマッスルショーズとライブはLAの有名なトルバドールでのライブです。
曲順です
A面
-1 Rock Me On The Water
-2 Crazy Arms
-3 I Won't Be Hangin Round
-4 I Still Miss Someone
-5 In My Reply
B面
-1 I Fall To Pieces
-2 Ramblin' Round
-3 Birds
-4 Faithful
-5 Rescue Me

A-1 この時期まだデビューしていない、ジャクソンブラウンの代表曲をすでに取り上げています。多分グレンフライ&JDのラインからこのJBの曲を知ったのでしょう。JBのバージョンとは違いペダルスチールがカントリーロック色を強めています。本家よりもこちらの方が好きだったりして(汗

-2 カントリーの名曲中の名曲をカントリーロック風にアレンジ。ここでJDのハーモニーが聴けます。ここでもペダル&フィドルの味付けが素晴らしい。

-3 ここで今後も取り上げるエリックカズの曲。リンダは本当に選曲がいいんです。リンダのおかげで有名になれた人って沢山居ますね、ウォーレンヴァン、ランディーニューマンとか。Bメロ部分なんてカズの曲そのものの特色が出ていてリンダは上手く歌います。

-4 カントリーの大御所ジョニーキャッシュの曲です。バニーリドンがギター弾いています。原曲は知りませんがリンダにぴったりのカントリーバラード。

-5 最後はジェームステイラーの弟リブの曲。ここではバーニーとランディーが参加。リブの曲を完璧なカントリーロッカバラードに仕上げています。

B-1 ライブです、もの凄く録音がイイ。スタジオ録音かと思ってしまう。ここでもペダルスチールが最高の味付けをしている。リンダの声も伸びる伸びる!

-2 ウッディーガスリーの曲。これも原曲知りませんが多分普通のフォークソングなんだろうな?

-3 この後リンダはニールヤングの前座でライブするのですが、ここではニールのこの曲をライブで録音しています。ここでのドンヘンリーとランディーのコーラスは素晴らし過ぎる!感動的であります。このアルバムの白眉は自分の場合これです。ここでグレン、ドン、ランディーの3人が参加。このトルバドールでのライブ音源出ないかなーマジでそう思う。

-4 エリックアンダーソンの曲、なんか僕の好きな人の曲ばかりで(笑)

-5 最後、これもライブ。ここでもイーグルス3人がコーラス(同じトルバドールでのライブ音源なんで当たり前やけど)。少しドスの効いた声でリンダがロックンロール。これもその後によく見られる歌い方です。

レーベルです。

キャピトルのライムターゲットのオリジナル、カタログNoはSAMS-635。マトはA面Z-2 B面Z-7.です。




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この後リンダはアサイラムに移籍(その後契約の都合で1枚のみキャピトルで発売)。カントリーロックの歌姫の地位を確立し、さらにウェストコーストの歌姫、アメリカを代表する歌手になっていくわけですが、リンダはいろんな時期で最高!が多くて(汗

特にアサイラムでのシンプルドリームまでは向かうところ敵無し!その後ニューウェイブ時代に入り少しパワーも落ちるも次はスタンダードに挑戦しさらに新境地を開き、メキシコ音楽などいろんな事に挑戦するのです。

こんな凄い女性ボーカリストは、そうそうは出てこないのではないだろうか? 一時リンダ死亡説(あくまで自分の周りだけの情報でしたが)も出ました。歌手を引退して病気と戦っているリンダです、復活はあり得ませんが、こんなに沢山の素晴らしい作品を残してくれたことに感謝してます。


そーいえば1981年に阪神甲子園球場のカリフォルニアライブというイベントでリンダ見てるのですが、全く記憶無くて、残念でなりません(泣)

購入レコ屋   グレイテストヒッツ



# by naruru-kato | 2019-08-14 19:55 | Linda Ronstadt | Comments(6)

大好きな1963~76年くらいのUS、UKロック、SSW、フォークなどのコレクションという程のものでもないですが、自分の持っているレコードを聴いておもむくままに感想を書いてます、が評論家ではありませんので難しいことは書きません。ジャケットもいろいろと楽しめるので、自分で調べたことを書き添えてます。他には渓流のフライフィッシング、市民マラソンが大好きでいろんな大会に出ています。


by naruru
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