Facesその1 Ooh La La
ロックのアルバムでギミックジャケとしてはストーンズの「Sticky Fingers」ZEPの「Ⅲ」と並んで一度見たら忘れる事は無い!と断言できるフェイシスのウーララです。ちなみにFacesは日本語読みではフェイセズと書かれることが多いですが僕的にはフェイシスです。
スモールフェイシスからスティーブマリオットが脱退して空中分解する所をジェフベックグループからウッディー(ロンウッド)がギターで参加、そしてボーカリストにソロでもアルバムを作っているロッドを加入させ、ソロアルバムを同時に発売して人気になったロッドの相乗効果で一気にロックンロールバンドの王道に乗っかりますが、そのうちロッドのバックバンド的な扱いになり解散してしまいます。
このアルバムは最後のスタジオ録音盤で、このアルバムを最後にロニーレインが脱退してしまうのです。フリーと同じようにまたしても山内テツを入れバンドは続きますがライブアルバムを発表後ウッディーはストーンズへ、ロッドはソロでさらに大ブレイク、バンドは自然消滅的に解散します(超簡単なグループ史)。
あまりにも有名過ぎるこのアルバムカバー。この人はWikiによりますと、イタリア人のコメディアンであるエットーレ・ペトロリニという人が演じたガストーネというキャラクターである。と書いてありました。
良く分かりませんけど。ちなみにエットーレ・ペトロリニという人はどーいう人か?と検索しましたが、ほとんどウーララのジャケの人。しかヒットしないので有名人ではなさそうです(笑)。
有名すぎますがひとまずこのアルバムのお約束。ジャケの上部を下に押すと
このように、黒目が真中にきて口が開き、さらに押すとこのように成ります。
このジャケの可動部分は誰もが遊ぶのでかなりダメージを受けている盤が多いのですが、このアルバムは奇跡的にほとんど遊ばれていませんでした(その代り自分で何度も動かして笑っていますけど)。
そして、問題のゲイトフォールドを広げるとこうなります。
いくら合成写真でも、もう完全におバカ、下品、最低、ロッド「お前どこ見とるんや」ロニーの指先は「どこ、指差してんねん」(またも関西弁)となりますが、フェイシスのライブでは必ずオープニングにカンカン娘の踊りがついてくるので、「まっいいっか」という結論になってしまうのです。ちなみにUKオリジのA面レーベルはこの写真のレーベルマークになっています。
ちなみにこの頃のロッドのソロもほとんどフェイシスのメンバーで録音されていたので変にロニーの声が出てくると「あーこれはフェイシスだったんだなー」なんて思ったりもしてしまいます(笑)
しかしこのクレジットをアップで見るとロッドは3曲で参加していません。
ポスターが同居する超特大の歌詞カード。フェイシスのアルバムは毎回いろんな仕掛けがあって本当に面白いです。(なかなかオリジは買えませんけど)
肝心の音の方ですが、このアルバムはA面とB面では全く違う雰囲気になっています。A面はいままでどおりのドタバタR&Rバンド。B面はロニーの楽曲を中心としたカントリー風、スワンプ風、な楽曲が並びロッドも2曲だけしか参加していません。ほとんどロニーのソロのような雰囲気なのです、これはロッドがソロで売れていたので、このアルバム制作中にもスタジオにあまり来なくて、ロニー中心に録音が進められたのです。そして出来上がったアルバムをロッドが「最低のアルバム」と評した為グループの結束は完全に崩れロニーの脱退につながるのです。
ロニーが主体で作った結果、自分的にはミドルテンポの曲が多くなり非常に聞きやすくて(ロッドの歌の聞きやすいテンポというのが僕的にあるのです)僕は気に入っているアルバムです。
曲順です
A面
-1 Silicone Grown
-2 Cindy Incidentally
-3 Flags and Banners
-4 My Fault
-5 Borstal Boys
[B]
-1 Fly in the Ointment
-2 If I'm on the Late Side
-3 Glad and Sorry
-4 Just Another Honky
-5 Ooh La La
A-1 いかにもフェイシスっていう感じのドタバタ感がたまりません。途中でドラムが「おっととと」(笑)となる所など最高です
-2 全フェイシス楽曲の中でもかなり上位にランクされるであろう人気曲、僕も大好きです。ウッディーのゼマスティスと思われるギターの音もうるさいんだけどもそれもまた楽し。サビのボーカルとのユニゾンでのギターが最高です。
-3 ここでロニーが登場。この曲に限っていえばこれはロッドが歌った方のが良いのでは?ロニーではKeyが合わないな。
-4 これもフェイシスマナーに乗っ取ったいかにもな曲。ライブで受けがイイと思うのですが、ライブでやったかどうかは不明(笑)
-5 実はロッドはこーいうrock 'n' rollは合わないんじゃないか?僕的にはそう思っています。
B-1 なぜかインスト。何んか意味あんのかなー?
-2 いかにもロニーが作ったのではないか?と思われるナンバー、ロッドはこのテンポがイイですねー。後年ロッドがヒット飛ばす「セイリング」「胸に募る想い」なんてーの、の原型がここにはあります。
-3 こんどはまさにロニーという感じのロニー作の曲。この後のソロに続く牧歌的?な曲。この辺からB面はなんか違うぞ、感が増してきます。素敵な曲です、ロッドは不参加。
-4 これも完全にロニーの曲ですが、ここではロッドが歌います。たぶん自分では声が出ないと思ったのでしょうな(笑) この2曲がB面の白眉でしょうか。
-5 表題曲、本来はロッドが歌う予定でしたが全くKeyが合わなくて仕方なくウッディーが歌っています。またそれがイイ感じ。後年ロッドもソロで取り上げていますけど(笑)。
レーベルです、US盤セカンドプレスかな? カタログNoではグリーンが初回だと思うんですがすぐにパームツリーに変わっているのでグリーンの出荷枚数は少ないのではないかと考えています。
ロニーがこれで脱退しテツを加入させて来日公演も行いますが、その後自然消滅。ドタバタパーティーバンドはこうして終焉してしまうのです。
ロニーも死んでしまいますが、何年か前にシンプリーレッドのミック・ ハックネルをボーカルにして再編成しますが、ロッドもロニーもいないじゃねー(汗)
ひとまず初出のバンド系をこのままもう少し突っ走るつもりです。渋めのSSWがお好きな方々(笑) もう少しお待ちください(爆)
購入レコ屋 ヤフオク(どこか忘れました)
購入金額 2000円
参考文献 レココレ フェイシス特集。
フェイシズ(敢えてそう表記させて頂きます)は私は
First Step (1970)、ロング・プレイヤー - Long Player (1971)、馬の耳に念仏 - A Nod Is as Good as a Wink...To a Blind Horse (1971)の3枚しか聴いたことがなく(よって私のブログでもこの3枚しか紹介してません)、本作はなぜかいまだ未聴。う~ん、聴きたくなってきました。
ジャケット先行の名盤ですが、中身も良さそうですね(個人的にはロニー色も嫌いではないんで)。
貴殿の記事読まさせていただきました。
実はフェイシスはCD紙ジャケを全部揃えていてその中ではロングプレイヤーが一番好きだったのです。しかしアナログでウーララ聞いたら、このアルバムが一番かなーと思ってきました。
なんででしょうか?
(ちなみにCDはすべて売却してレコの予算を作っています 笑)
当時のML誌では「ようやくバンドが一つにまとまり、今回は特にロニーの楽曲、ボーカルが光る」と書いてあります。聞く視点がすこし違うような気がしますが(汗
僕も風邪ぎみ、咳が止まりません(涙