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アナログレコード巡礼の旅

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The Allman Brothers Bandその6  Win,Lose or Draw

非常に残念ですが先週飛び込んできた訃報。5月27日グレッグオールマンが肝がんのため急逝しました、69歳でした。ロックミュージッシャンの死、というものは常に冷静に受け止め「これから何を生きがいにして生きていけばいいのだ」と大騒ぎすることも無く、単純に「そうか・・・」と思いその日一日喪に服しその人の作品を聞いたりすることにしています。だいたい僕の大好きな1965~76年頃に活躍した人はほとんど僕より15~20歳くらい年上なんで早く亡くなるのは自然の摂理ですからね。
(世界中で1~2人くらいは後をう追う人がいるかもしれませんけど  汗)


という事でその日は朝からずーとオールマン(ABB)を聞いておりました。今回取り上げるのは第一期のラストアルバムである1975年の作品、Win,Lose or Draw 。単純に直訳すると「負けても引き分けでも勝ちのうち」そんなところでしょうか?このアルバムはそこそこ売れましたけど(全米5位)評論家筋では評判はよろしくない。結果論ですが評判が悪くても売れたという事で見事タイトルと合致しております。素晴らしい(笑)


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ジャケです、真ん中のところが落とし込みになっていて凝っています。タイトル曲をイメージしたと思われる場末の酒場でのギャンブル風景でしょうか?



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全体像です、このジャケはABBの中ではフィルモアの次に好きですね。



写真では判りにくいのですが、落とし込み部分の写真、模様の所と段差がついています。


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ゲイトフォールドの内部、やはりタイトル曲はギャンブルの格言の一つなんではないだろうか?


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一般的にグレッグとデッキー(表記はリチャード)の仲が悪化し、さらにグレッグはシェールと結婚しほとんどLAでの生活になり(すぐ離婚しますが)なかなかキャプリコーンスタジオでメンバー全員集まらない状態で製作されたため全体に一体感が無く散漫な印象があります。



この中の2曲はブッチトラックス、ジェイモーらが参加していなくてプロデューサーのサンドリンらが代わりにドラムやっているとか(笑)




さらに前作でヒットを飛ばしたデッキーのカントリー路線も今回はイマイチな楽曲が多く評論家受けしなかった理由はよくわかります。グレッグがボーカルの楽曲はカッコイイですけどね。



昔のコンサートパンフを引っ張り出してみました。


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ちなみにABBは1991、92年と2回来日していて、初回は恒例の名古屋飛ばしされ神戸まで見に行きました。次の時は名古屋市公会堂で見ました。しかし2回ともほとんど記憶にない。(グレッグはその前、その後もソロできてます)
グレッグが髪の毛縛っていた事くらいしか覚えていません(汗)演奏した曲目もさっぱり判りません、何たることだ(泣)



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観客は男の人ばかりだったような気がします、当然と言えば当然か(笑)




曲順です
A面
-1 Cant Lose What you Never Had
-2 Just Another Love Song
-3 Nevertheless
-4 Win, Lose or Draw
B面
-1 Louisiana Lou and Three Card Monty John
-2 High Falls
-3 Sweet Mama


A-1はマディーウォーターズのカバーですが、グレッグのソウルフルな声が最高!
ABBのスタジオアルバムの1曲目ではベストではないでしょうか?
-2 デッキー節前回ではありますが、ブルーススカイとランブリンマンたして割ったような・・・ ただしこの2曲のような感動的なギターソロではなくあくまでカントリーマナーに乗っ取ったごく普通のソロです。

-3 グレッグのオリジナル、いかにもグレッグらしいですが、いまいちです。

-4 一番好きなタイトル曲。イントロのピアノがイイわー。以前ジャクソンブラウンのジーズディイズをカバーしたグレッグ、そのイメージなのでしょうか。バックのデッキーのギターもここでは最高に歌を引きたてていますね。

B-1 デッキーの楽曲、特に印象には残りません。

-2 前回のジェシカの再演を狙ったのか?長尺のインスト。しかもジェシカの倍はある14分弱。チャクリーベルのピアノソロも前作のような切れは無く(たぶんやる気無かったのだろう)ただ単に長い曲。そんだけです。

-3 最後もデッキー、これでB面すべてデッキーの歌です。もうほとんどソロ活動の延長、グレートサザーンの前触れとみなしてイイでしょうね。


レーベルです。

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カタログ番号CP0156  マトは両面とも1Cとなっています。



この作品の後、ツアーに出てライブ盤を一枚出しますが時すでに遅し。グレッグがローディーの麻薬疑惑で不利な証言をしメンバーの結束は崩れバンドは解散します。

その後再結成しますが時は80年代、完璧に時代の波についていけず3枚アルバムを出しますが最後の2枚はパットしませんね、僕も聞いたことないです。


そして、また解散し89年に悶絶スライドのウォーレンヘインズを入れその後ディッキーを首にし、あのデレクトラックスを加入させパワー復活します



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もう今後はABBが復活することはないでしょう。サザンロックというロックシーンを作ったこのバンドもグレッグの急逝により終わりを告げるでしょう。



購入レコ屋    バナナレコードの催事 (どこの店かは不明)


購入金額     2000円くらい


by naruru-kato | 2017-06-03 08:20 | The Allman Brothers | Comments(2)
Commented by hiroyuki-nagami at 2017-06-09 10:20 x
このアルバム、リアルタイムだったこともありよく聴きました!近年アルバム評ではイマイチな扱いをされててちと悲しいですが、悪くないですよね!
Commented by naruru-kato at 2017-06-09 20:22
hiroyuki-nagami様
コメントありがとうございます。

評論家の中村とーようさんがレビューで「こんな作品しか出せないなら解散した方がいい」と語ってたようです。

僕もリアルタイムで聞きました。でもグレッグの歌うタイトル曲の良さに気付いたのは結構最近なんです(笑)

大好きな1963~76年くらいのUS、UKロック、SSW、フォークなどのコレクションという程のものでもないですが、自分が所有しているレコードについて思うままに書いてます、但し評論家ではありませんので難しい事は書きません。ジャケットについても同じように思ったことを書いているだけの自分本位のブログです。


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