Bob Dylan & The Band その1 The Basement Tapes
でもよくよく考えるとこの人もSSWではあります、というか草分けですがSSWの枠組みにはとてもじゃないけど収まらない人なんで,ジャンルとしては僕的にはただ単にアメリカンロックにしてます。
今回のThe Basement Tapes(地下室)は発売当初(ちょうど1976年くらいかな)僕の廻りはディランブームだったのですが、このアルバムはものすごくつまらないアルバムに聴こえ、すぐに売った記憶があります。その後ザバンドに傾倒しCDで、もう一度買ってみて聞いたのですが、やはりつまらんアルバムというレッテルを僕的に張ってしまい、ずーと無視していたのです。
しかし昨年この地下室セッションの全貌を明らかにしたブートレッグシリーズが¥20.000-円出て、僕はそのダイジェスト盤であるROWというCDを買って聴いてみたら、なんというか、そのー ものすごく良かったんですわ(今更かっー)
ちなみにこのジャケ、ここがはたしてビックピンクの地下室かどうかは解りませんが、間違いなくどこかのボイラー室です。たいていボイラー室は地下ですから題名とジャケが見事にマッチしていて最高ですね。
これが2015年に出たベースメントテープの完全版の原価盤のRAWというCD。これでもかなりこの地下室セッションの全貌が分かります、ザバンドのガースハドソンがすべてのセッションをテープに録っていて今回彼がこのCDの編集に立ち会ったそうです、詳しく知りたい方はレココレの2014年12号を探して買ってください。
ウッドストックでオートバイ事故をしてしばらく隠匿生活を送ったディランですが、この時デビュー前のザバンドとセッションをしてそれが海賊盤となり世界中に出廻りそれを聞いたミュージシャンたちがこぞってここからの曲を取りあげたことは有名です。この頃、ほとんどのコンサートの楽屋ではこのテープがかかったいた。とニールヤングが証言しています。
裏ジャケです。なんかサーカス風(笑)
ゲイトフォールドの全体画像。この中でザバンドのメンバー4人、ロビー、ガース、リック、リチャードは当然解りますがレボンがどこにいるのかがいまいちわからない。表ジャケの左端で座っているのがそうだと思うのですが髭が無いし・・・
中ジャケでど真ん中でダンサーの足を抱えている人もレボンに似ているし・・・
僕的に謎なのです、この謎を解くために夜も眠れない。という事はありませんけど(笑)
内ジャケの全体画像です。当然左の文はなんて書いてあるか解りません(汗)
実はこのUSオリジナルのレコはなかなか中古市場で出ないらしく、ヤフオクで出た時はかなりの激選を勝ち抜き落札出来ました(といって相場くらいですが)
曲目です
A面
-1 Odds and Ends
-2 Orange Juice Blues
-3 Million Dollar Bash
-4 Yazoo Street Scandal
-5 Goin' to Acapulco
-6 Katie's Been Gone
B面
-1 Lo and Behold
-2 Bessie Smith
-3 Clothes Line Saga
-4 Apple Suckling Tree
-5 Please Mrs. Henry
-6 Tears of Rage
C
-1 Too Much of Nothing
-2 Yea! Heavy and a Bottle of Bread
-3 Ain't No More Cane
-4 Crash on the Levee (Down in the Flood)
-5 Ruben Remus
-6 Tiny Montgomery
D
-1 You Ain't Goin' Nowhere
-2 Don't Ya Tell Henry
-3 Nothing Was Delivered
-4 Open the Door, Homer
-5 Long Distance Operator
-6 This Wheel's on Fire
ディラン作、ザバンド作、トラディショナル、その他もろもろ。ごちゃ混ぜのレコードとなってます。この中のディラン関係で特に印象深いのはザバンドのデビュー盤の最初を飾るB-6「怒りの涙」D-6「火の車」がディランのボーカル、フェアポートコンベンションがいち早く取り上げたC-4の「堤防決壊」(なぜかこの曲はいろんな人がやります)。あとザバンドの歌、演奏はどれも素晴らしい。
まぁこのアルバムについては誰もが難しい事を語っているので僕はこの辺にしておきます。
一言いうなれば日本盤の曲の題名が面白いのが多くて笑えます。
B-3の「物干しづな」 C-1の「何もない事が多すぎる」C-2の「おもいぞパンのビン」D-2の「ヘンリーには言うな」などです。おもろすぎます。誰が考えたのだろう?菅野ヘッケルさんかな?
レーベルです
完オリのC2-33682品盤です。やはり日本のCBSソニーに比べCBSコロンビアのUS盤は圧倒的に音圧が違いますねー。
一般にディランの60年後半から70年にかけてはいまいちよくわからん時期ですが、実はその頃が味わい深くてイイ。という意見もあります。評論家のせみまーるさんなんか悪評のセルフポートレイトが一番じゃ、と言ってますので僕もUSオリジを注文したところなんです。手に入ったらまた報告します。
今回もおまけ。
前回も書いたように、ディランは今まで4回コンサートで見ました。これは何回目かわかりませんがパンフです。
86年のトムペティーとのコンサートの後94年97年にセンチュリーホールで、そして2001年に名古屋市公会堂で見ました。
僕は2001年の公会堂のライブが一番印象に残っています。席もステージから近かったし、アンコールのライクアローリングストーンで客が前に押し寄せ、さらに調子に乗った奴らがステージに上がりディランのそばで踊ったのです。
それ以降鍵盤を弾くようになってから見に行ってません。特に入場料が倍近くに跳ね上がり行けなくなったというのが本当のところです。
今回ノーベル賞が決まったところでレコードの値段も跳ね上がる事が懸念されます。僕のようなお金の無いコレクターにはまいった知らせでしたね(笑)。
購入レコ屋 ヤフオク
Faceredord
購入金額 2850円
参考文献 レコードコレクター2014年12号
〃 増刊 ボブディランディスクグラフィー
アルバート・グロスマンに働かんかい!と怒られて、他のシンガー用にデモテープ作ってますなんて口実でお金出してもらって、ザ・バンドと遊んでたわけ。
こんなもん、売れねーよなあとロビー・ロバートソンが頭を抱えて、オーバーダブしたり苦労してやっと何とか形にしたという話で。
その割には、ボツの方が良かったりして。(笑)
ディランの自己評価と世間の評価はいつもちょっとずれてる(笑)