Neil Young その3 Harvest
今回は日本盤です、しかしパイオニアP-8120RのカタログNoを持つこの盤は本国のオリジナルよりも音が良い。と季刊アナログ紙の連載(すでに終了)アナログ塾にて和久井さんが語っているのです。
そんなことが本当にあるのだろうか?確かにP8000番台は音がイイのですが、オリジナルのセカンドプレスくらいの音。というのが一般的な見解なのでは?
無駄なお金使ってでも、いつかはオリジナルを手にして検証したいのですが、やはり御大の大傑作はかなりの高価で流通されていてなかなか手にできないのです。
ちなみにオリジの相場は4~5千円くらい、UK盤のファーストは7~8千円くらいです。
今回ブログで取り上げたのはオリジナルが手に入ったからでなく、全く同じ日本盤ですが、ニアミントの新品同様の盤(もちろん歌詞付き)を購入し聴き比べたら音が全然違っていたので記事にしました。
2枚を並べてみます、両方とも帯はないです、有ったとしたら5千円はしますね。
左が以前からあった盤(仮にA盤とする)右が今回購入のニアミント盤(同じくB盤とする)
です。
ジャケの具合、インナー、解説などすべて同じ材質のザラ紙です、ただしA盤は経年劣化でざらざら感が薄れてきています。
B盤に針を落として見ると、明らかにドラムの音が違います、1曲目イントロ、A盤のドラムは「トントンドン」というバスドラがB盤では「ドンドンバシッ」うーん上手く言葉で表現できない、すいません(汗)。しかしハープの音、そしてボーカル、すべてクリアーに前面に出てきているのです。これがオリジナルより優れた日本初盤の音なのだろうか?
カタログ番号も同じ盤ですが、何が違うかレコードをじっくり見てみました。
ますA盤ですが、デッドワックス部のマト記号がA盤はA面2-A-5、B面2-A-4.その他に3T9XZという記号も刻印してあります、すべての刻印が薄くて読みにくいです。
続いて今回購入したB盤、はA面1-A-8、B面1-A-7 2T12という記号があります、B盤は刻印も鮮明に打たれています。
一般的に8000番台がJPファーストプレス、P10000番台がセカンドプレスと呼ばれていますが、どうやらA盤はファーストプレス、B盤は超ファーストプレスなのかなーという感じがします。
ここで一つある事実が判明しました、2枚並べてみてみるとデッドワックス部分の幅が違うのです、B盤のほうが両面とも4mmくらい幅が広い。ということは盤のカッティングが違うという事なのです!当然エンジニアも違うかもしれないし、もしかしたらBの超ファーストプレスはリプリーズ原盤スタンパーを使用、Aのファーストプレスは日本でのオリジナルスタンパーを使用、かもしれません。謎は深まるばかりです。
紙面が無くなってきたので(笑)、この後はサクサクっと行きます
裏はおなじみのレコーディング風景。相変わらず狭いところでやってますねー(笑)
。
これが歌詞カードです、オリジナル盤と同じです、忠実に再現していると思われます。
解説は小倉エージさん。妥当な人選ですねー。
曲目です。
A面
-1. Out on the Weekend
-2. Harvest
-3. A Man Needs a Maid
-4. Heart of Gold
-5. Are You Ready for the Country?
B面
-1. Old Man
-2. There's a World
-3. Alabama
-4. The Needle and the Damage Done
-5. Words
Heart of Gold 、Alabama 、The Needle and the Damage Done。もちろんこの辺りの曲はニールの超代表曲ですが、他の曲も素晴らしい楽曲ばかり、このアルバムを聞いて何も感じない人はアメリカンロック聴く価値のない人です(キッパリ)。
コーラスで客演しているのは、ジェームステイラー、リンダ、スティルス、クロスビー
、ナッシュという非常に判り易く納得できる人たち。
オリジナルとの音の違いについては、入手しだいレポートするつもりですが、ヤフオクでもなかなか落とせないんでねー、でも前作のアフターザゴールドラッシュのオリジナルを先日1500円という破格値で落とせたので気長に機会を待ちますよ。
いままで一体何回この作品を聞いたかわかりません(CDも含む)それでもまた新たな謎が生まれるなんて、本当に素晴らしい作品であるといえますね。次回のニールは先ほどのアフターザゴールドラッシュの記事にします。(投稿予定は未定ですが)
A盤
購入レコ屋 金額 不明
B盤
購入レコ屋 ファイハイ堂レコード店
購入金額 1800円
当方大阪在住50歳(音楽には不毛の80年代が青春でした)です。いまだレコードを集めていますので、大変参考になります。
さて、この記事を拝見して、当方も日本盤P-8120R(帯なし:1500円)をヤフオクで落札し、手持ちのUSオリジナル盤MS2032(Wなし)と聴き較べてみました。
マトリックスは、P-8120Rは両面共:1-A-9、US盤はA面:MS2032 31176-1D LH STERLING刻印、B面:T1 MS2032 31177-T STERLING刻印です。
B面にはLHなく、Lee Hulko Cutではありませんが、結果は両面共P-8120Rの圧勝です。楽器の鳴りが全然異なり、別物に聴こえます。
できることならオリジナル盤を!と集めている者としては、一寸ショックな程です。MS2032の方が空気感が出てると慰めるも、その違いに愕然です。
ただ、ボリュームを異様に上げると(MS2032はパンチがないので気合いを入れて聴くときは、そうしてました。)、R-8120Rはうるさくて聴けませんが、MS2032は逆に良くなるということがあります。これは哲学の違いなのでしょうか?
あるいはUSオリジナルの違うマトあるいはプロモ盤とかなら負けない音がする可能性があるのでしょうか?傾向からいってなさそうですが…。
今後も記事楽しみにしています。
始めまして、コメントありがとうございます。
今回のコメントには大変勇気づけられました。何度かブログを続けることに挫折しそうになりましたが、頑張って記事を続けて良かった。と素直に思いました。
僕も50代中ほどで、CDが流行りだした時、レコを売ってCDばかり買い、ここ数年そのCDを売ってまたレコを集めてます(何やってんだか?)
さて、ハーベストですが、残念ながらいまだにオリジナルは買えていません。しかしJO様のコメントを読む限り無理して高いオリジを買う必要もなさそうですね(笑)
ボリュームの件は実験する価値がありそうですね。僕はほとんど深夜しかレコを聴けないのでなかなか大音量では聞けなくて(ヘッドホンはしない派なんです)。それとオリジがSTERINGのカッティングというのも知りませんでした。それでも日本盤の方のが音がイイのは?ますます謎ですね。
今後とも頑張っていきますので宜しくお願いいたします。
和久井氏が「Led Zeppelinの『聖なる館』は日本盤初版がLoud Cutで世界中のコレクターが探してる」と書いていたのを読み(もしかしたら同じ連載でだったかもしれません)購入しましたが、評判の良かったClassic Record社の再発より遙かに音圧が高く吃驚したのを思い出しました。
当時、日本に一寸変わったカッティングエンジニア?がいたのかもしれません。その人が特定でき、Cut作品を探せたら面白いでしょうね。
記事大変参考にしておりますので、今後もよろしくお願いいたします。記事をみて『Rust Never Sleeps』を買いましたし、Janis僕も持ってるので、聴いてましたよ。
和久井さんの記事ではワーナーP8000番台の音質の良さは何度も語られているのですが、なぜそんなに音がイイのか?という核心的な記事は見たことが無いのです。ネットで検索もしてみましたが正直これだ!という答えは見つかりませんでした。
8000番台のエンジニアが格別に上手かった。というのが一般的なのでしょうか?
今後の研究課題です(笑)