The Band その2 Cahoots
The Bandのカフーツ、ロックオブエイジズです。それから全然関係ないですが、バンドやってた頃たまにステージに立たせていただいた名古屋市緑区のライブハウス「アランプーサン」くらいが思い出します(汗)
そーいうことで、今回は4枚目のアルバム「Cahoots カフーツ」です。
UK盤は初体験、UK独特のペラペラジャケです。もっというと「ペランペラン」そんな感じ。
カフーツはザバンドの中でもラストアルバムの「Islands」とともに一般的に人気がないアルバムです。
ふつうのファンはファーストの「Music From Big Pink」または次の「The Band」という事になるのでしょうが、僕はこの地味なジャケの地味な音楽が詰まったカフーツが最高に好きです。
僕的にこのアルバムの位置づけをすると、スタジオ録音の最終アルバムがカフーツだと思ってます、後期の傑作アルバム「Northern Lights - Southern Cross」はロビーのソロに近いし、本当のラストの「Islands」はすでにバンドの存在は無いに等しい状況だし。(でも双方ともよく聞くんですが)こんな風に感じているのはいささか危険でしょうが、やはりこのカフーツがバンドとしては最後のアルバムであったと思ってます。
収録曲は11曲です。
A-1 Life Is a Carnival
-2 When I Paint My Masterpiece
-3 Last of the Blacksmiths
-4 Where Do We Go from Here?
-5 4% Pantomime
B-1 Shoot Out in Chinatown
-2 The Moon Struck One
-3 Thinkin' Out Loud
-4 Smoke Signal
-5 Volcano
-6 The River Hymn
A面1曲目のLife Is A Carnivalでアラントゥーサンがホーンアレンジしています。ザバンドとしては初の本格的なホーン導入です。2曲目のディラン作のMasterpieceと続き、今度はヴァンモリソンが客演する4%Pantomime、これを聞くとあのラストワルツでのキャラバンの名演が思い出されます、何度も何度も短い脚を蹴って歌う姿は感動的でした。ここではリチャードとボーカルを掛け合いながら気だるく促すように歌っています。この曲でようやくロビーの渋いギターソロがいかにもという感じでバックに流れます。
B面の2曲目、The Moon Struck One、リチャードの切ない歌声。この曲が一番しっくりときます、最後はレボンが歌うRiver Hymnで終わります。このB面はかなり地味です。でもその地味さがこのバンドの魅力であると僕は思っているのでこのアルバムを一番よく聞くんですね。
ゲイトフォールド・カヴァーの内ジャケです、このようにシワシワになるほど薄い紙質、ピンク色の何かの後も見られます、もしかしたらウォーターダメージかもしれません。
エンボス加工のような紙質です、以前持っていたUS盤は縦の絹目でしたから感じがかなり違います。
ジャケット印刷、作成はGarrod&Lofthouse Ltd パテントNOも記載されています。
よくビートルズのアルバムなど作っている会社ですね。
レーベルはUK初回プレスのグリーンキャピトルです。
ファーストプレスのUK盤は初めてですが、やはり素晴らし音です、全体に霧に包まれたような奥深い音、とでもいいましょうか。音と音の隙間をガースの鍵盤が埋めていく感じが多いザバンドのようなグループはUK盤のがいいのですかね?
ザバンド的アメリカンロックの旅が終わってしまいメンバーの意思統一もあまりなく現状打破のため仕方なく外部(アラントゥーサン)にホーンアレンジしてもらったがアルバム全体の統一感もなく失敗作であった。というのがこのアルバムの一般的な見解ですが、むしろ傑作もなく印象が薄いのが魅力的、というのはおかしいでしょうか?